北京
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鄭愷(ライアン・チェン)は1986年4月17日生まれの上海出身。上海戯劇学院演技学科を卒業後、2007年に映画『奔跑吧有情人』で俳優デビュー、正統派俳優として芸能界入りを果たしました。翌年2008年にはドラマに初出演。以降、数々のドラマや映画に出演していますが、当初はとりわけ目立つこともありませんでした。
転機が訪れたのは2013年ごろ、人気女優の趙薇(ヴィッキー・チャオ)が初監督した話題の映画『致我們終將逝去的青春(So Young ~過ぎ去りし青春に捧ぐ~)』に出演したライアンは、脇役ながらも、印象的な演技を披露し、業界内外から注目される存在になりました。これをきっかけに、様々な話題作に抜てきされるようになります。代表例としては、ヒットメーカーである馮小剛(フォン・シャオガン)監督の『私人訂制』(2013)や人気アイドルの楊丞琳(レイニー・ヤン)と共演したラブコメディ『一見不鍾情』(2014)、張一白(チャン・イーバイ)監督の学園青春ドラマ『匆匆那年』などが挙げられます。
面白いことに、本格的な人気の火付け役となったのは映画ではなく、テレビのバラエティ番組への出演でした。これは、浙江衛星テレビの『奔跑吧兄弟』というリアリティ番組。韓国SBSの大人気番組『Running Man』の中国版に当たり、有名人たちがチームに分かれてゲームやミッションに挑みながら国内のいろんな町を回っていくのがこの番組のスタイルで、ライアンは同番組第1シーズンのレギュラーとして出演し、全国的に人気が出始めました。
ライアンの代表的映画シリーズといえば、元カノ・元カレをテーマにしたラブコメ『前任攻略(The Ex-File)』です。これは田羽生(ティエン・ユーシェン)監督の代表シリーズでもあり、ライアンは人気俳優の韓庚(ハン・ギョン)とW主演し、対照的な2人の恋愛事情をユーモアたっぷりに描いています。このシリーズの第1弾『前任攻略(The Ex-File)』は2014年、第2弾『前任2:備胎反撃戦(Ex-Files 2: The Backup Strikes Back)』は2015年にそれぞれ公開されましたが、待望の第3弾『前任3:再見前任(The Ex-File: The Return of the Exes)』が昨年末から今年の年初にかけて公開されて、なんと16億元の興行収入を上げ、2018年に初めて16億元を突破した映画になり、2018年映画ランキングで暫定1位となっています。(ミン・イヒョウ 謙)