「マリオ オデッセイ」のキャッピーの先祖巡りの旅!憑依のできるゲーム 10選

キャッピーに太刀打ちできるか!?

「マリオ オデッセイ」のキャッピーの先祖巡りの旅!憑依のできるゲーム 10選 - スーパーマリオ オデッセイ
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「スーパーマリオ オデッセイ」のキャッピーはなかなかすごいやつだ。ブーメランのようにどの方向に投げてもちゃんと戻ってくるそのアクロバティックな芸当も凄まじい運動神経だが、「キャプチャー」という能力も捨てがたい。キャッピーのこの不思議な力でマリオは合わせて52もの対象に乗り移ることができる。クリボーからキラーまでマリオシリーズの敵キャラクターを操り、さらに肉の塊、マンホール、サボテンといったオブジェクトにまでなってしまう。結果、ひとつのゲームに52もの操作系が加わり、一部のものはそれだけでゲームにできそうなほど奥深い。これほどリッチな"乗り移りゲー"はいまだかつてなかった……いや、どうだろう?

憑依できるゲームは「オデッセイ」の他にもたくさんある。我々は「オデッセイ」以前の"乗り移りゲー"を徹底的に調べ(言い過ぎ)、「キャッピーの先祖巡り」を行った。

レリクス

1986年にボーステックが発売した国産のPCゲーム。当時の技術としてはかなり凝ったグラフィックスとアニメーション、そして敵に乗り移るという斬新なメカニクスを採用していたことで歴史に残る作品となっている。ビジュアルの雰囲気やマルチエンディングなども含めてゲームの根幹部分は現代でも通用しそうなものであった。数多くの移植がなされたが、残念なことにディスクシステムに移植された「レリクス 暗黒要塞」は乗り移りというメカニクスを採用しながらも、大幅に改変された上にローディングが頻繁に発生する問題作として名を残してしまっている。―今井晋

EVERYTHING

3DCGアニメ監督のデヴィッド・オライリーが送り出した「Everything」はタイトルのとおり、何にでもなれる。動物はもちろん、植物、石、島、星に至るまで目にするものすべてが乗り移りの対象だ。花粉のような極小サイズでも、城のような人工物でもなんでもござれ。憑依対象が群をなしたり、コロコロと転がって移動したりする様はなんともシュールで不思議だが、その突飛な発想が本作をオンリーワンの憑依ゲームたらしめている。―千葉芳樹

「EVERYTHING」プレビュー記事はこちら。

INSIDE

「LIMBO」の開発社Playdeadの第二作である「INSIDE」は前作同様、モノクロの殺伐とした世界で展開する少年の物語を描く横スクロールアクションアドベンチャーで、プレイヤーがミスを起こすと少年がこれ以上にない残忍な方法で死んでしまう生々しい演出も健在だ。だが、寓話的な世界観の「LIMBO」とは打って変わって「INSIDE」はむしろSF色が強い。少年は物語を進めていく上でいろいろな謎解きをしていくのだが、繰り返し現れるのはランプにも似た装置に頭をつけることでゾンビのような存在を操れるようになる仕掛けだ。最後までプレイすればわかるのだが、この仕掛けは「INSIDE」の衝撃的な結末にも大いに関係しているので、憑依が物語においても極めて重要な役割を果たしているといえる。―クラベ・エスラ

「INSIDE」レビュー記事はこちら。

ゴーストトリック

「逆転裁判」シリーズで有名な巧舟のゲームデザインが光る名作。プレイヤーは死んでしまった主人公となり、様々な物体に取り憑き、それらを操り、ヒロインを死の運命から救う。基本的にはポイント・アンド・クリック形式のアドベンチャーであるが、3Dモデルから作られた2Dアニメーション、ギミックを活かしたパズル、独特なシナリオセンスなどから高く評価されている。iOS向けに移植されているものの、まだまだ知られていないと思わせる名作だ。ー今井晋

MURDERED 魂の呼ぶ声

連続殺人事件の犯人に殺害された刑事が、幽霊探偵となって自身を殺した殺人鬼の謎を追うというホラーサスペンスアドベンチャー。主人公のロナンは、人々に憑依することでその人の考えていることをのぞき見たり、会話を盗み聞きしたりでき、そこで得た手がかりを元に真相に迫っていく。憑依はあくまで調査のためではあるが、一風変わった刑事モノで物語を駆動させる手法として憑依を用いているのはおもしろい。―千葉芳樹

BEYOND: Two Souls


「アドベンチャーゲームに憑依?」と思うのかもしれないが、「BEYOND: Two Souls」の主人公であるジョディ・ホームズという少女には超自然的な力が備わっている。彼女にはエイデンという霊がついてまわり、エイデンを送り出して壁をすり抜けたり、物体に衝撃を与えたり、人間に乗り移ったりできるのだ。操作をエイデンに切り替えると空中を浮遊できるが、ジョディの一部であるため遠く離れられない。憑依できる人間はオレンジ色に光り、憑依すると目が真っ白になり、話すことができなくなる。乗り移った後、エイデンは大抵の場合はその人間に自殺をさせてしまうのだが、キャッピーに命の大切さを少し学んでほしいところだ。……まあ、マリオも人のことは言えないのだが。―クラベ・エスラ

ドライバー:サンフランシスコ

さまざまな車に乗れるのはレーシングゲームの醍醐味。しかし、そこに憑依を用いるという奇想天外な発想を持ち出したのが「ドライバー サンフランシスコ」だ! いろいろあって任意の車に乗り移る驚異の能力「シフト」を得た男タナーが主人公で、さまざまな車(というかドライバー)に乗り移りながらミッションをこなしていく。システムありきの設定感がバリバリで続編もしばらく出ていないが、今こそ出てほしい!―千葉芳樹

エイブ・ア・ゴーゴー

惑星オッドワールドの住人であるな生意気なエイブは様々なスキルを駆使して滑稽な横スクロールアクションゲーム「エイブ・ア・ゴーゴー」を切り抜けていく。エイブの得意スキルのひとつはスリッグという敵に乗り移る「チャント」だ。乗り移られる直前にパニックを起こすスリッグの表現は見事だ。

普段は平和主義者なエイブだが、グロテスクなスリッグになると銃で他のスリッグを撃破することができる。他にもエイブの手の届かないところにあるスイッチを押したりレバーを引いたり、地雷や罠を――自分を犠牲にすることで――片付けたりなど、スリッグをいいように使える。そして、用が済んだらスリッグを自爆させて、再びエイブに戻ると彼は自分の残酷な行為を楽しむように笑う。……平和主義者はちょっと言い過ぎたかもね。

本作における憑依は評判が高く「Oddworld」シリーズのその後の作品でさらに進化した。他の敵やクリーチャーはもちろん、自分のおならにまで乗り移れるようになったからね。―ダニエル・ロブソン

TOKYO JUNGLE


動物が人間の手の届かないところにいると何をすると思う? 赤ちゃんを作るのさ。たくさーーーーんの赤ちゃん。

この思想が「TOKYO JUNGLE」のコアメカニクスにそのまま当てはまる。このゲームにおける「サバイバル」の概念は個体が生き残るかどうかではなく、何世代にわたって子孫を残し続けられるかにある。相手を見つけて子犬だの子猫だの子狐だのを誕生させるとプレイヤーは子を操作するようになる。プレイヤーキャラクターが先頭を歩いて他の子たちが群れを作ってその後に続くわけだが、自分が死んでしまうと今度は他の個体に操作がシフトし、これは最後の一匹が死ぬまで続く。子孫を残すゲームプレイや死ぬと操作がシフトしていくシステムは文字通り「憑依」とは言えないものの、プレイヤーキャラクターが何度も変わる仕組みは興味深く、「TOKYO JUNGLE」でのサバイバルに刺激を与えている。ーダニエル・ロブソン

エネミーマインド


シューティングゲームで敵やボスになれたらどうだろうか? ここまでは誰しもある程度想像することだろう。しかしながら、それを実際にゲームの全編に渡って取り入れた作品は珍しい。本作は登場するほぼすべての敵に乗り移ることができ、それぞれの能力に合わせた攻撃を行うことができる。さらに隕石といったものに乗り移ることすらでき、それらを利用したパズルのようなレベルデザインは非常にスマートにできている。難易度もそこまで難しくないため、シンプルなアーケードゲームとして楽しめる作品だ。ー今井晋

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