学研全訳古語辞典 |
もの-か
分類連語
①
…ものか。…ていいものか。▽非難の意をこめて問い返す意を表す。
出典源氏物語 夕顔
「人離(ひとばな)れたる所に、心とけて寝(い)ぬるものか」
[訳] 人気(ひとけ)のない所で、安心して寝込んでしまっていいものか。
②
(なんとまあ)…ことよ。(驚いたことに)…ではないか。▽意外な事態に驚いたときの強い感動を表す。
出典土佐日記 二・五
「『欲しきものぞおはすらむ』とは、今めくものか」
[訳] 「欲しいものがおありなのでしょう」とは、なんとまあ当世風であることよ。
参考
活用語の連体形に接続する。
なりたち
形式名詞「もの」+係助詞「か」
ものかのページへのリンク |