[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

1.5軍の世界2位フランスに敗戦 “手の内隠した”ラグビー日本代表、W杯への収穫とは

世界屈指の1.5軍相手に第2戦でどのように戦うのか

 その一方で、李が吹っ飛ばされながらも躊躇なくタックルで勝負を挑んだのは、次への可能性を示唆している。代表クラスのBKでも、タックルへの恐怖心を意識的、無意識的に払拭できない選手もいるなかで、この21歳は恐怖心なくタックルできることを、このゲームで証明している。

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

 フランス代表に目を向けると、1.5軍と言いながらも、SOマチュー・ジャリベール、FB(フルバック)メルヴィン・ジャミネと、センターラインにレギュラー選手を置き、CTBヴィリミ・ヴァカタワ、WTBダミアン・プノーという世界トップクラスの選手を要所に置いて臨んできた。この試合が初キャップのLOトマ・ジョルムスも、練習では付いていくのが精一杯という印象だったが、キックオフ直後の先制トライの起点となるハードタックルなど、強靭なフィジカリティーを披露。日本特有の暑さと、日本代表を警戒してローギアで戦った前半から、消耗の危険性と日本の能力を計算できるようになった後半、一気にギアを上げて勝負を決めた印象だ。

 この“世界屈指の1.5軍”に、戦術も含めてどう戦い、攻め落とすのか。9日に国立競技場で開催されるフランスとの第2戦へ、興味は高まるばかりだ。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)

1 2 3 4

吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集