いまだに
別表記:今だに、未だに
「いまだに」とは、今でもなおのことを意味する表現。
「未だに」と表記される言葉は、文法的に副詞の「未だ」と助詞の「に」の組み合わせであると解釈できる。未だの「未」は「まだ~ない」という語義である。まだ来ていないその時を示す「未来」、まだ決まっていないその状態を示す「未定」、まだ知られていないその事物を示す「未知」などにその用例が見られる。そのため「未だに」という場合には、本来は否定形を伴って「今もまだ~ない」という構文にまとめるのが理にかなった使い方である。すなわち「この法律は未だに改正されていない」のような使用例がそれにあたる。
一方「今だに」と表記される言葉は、文法的に名詞の「今」と副助詞の「だに」の組み合わせとして解釈されるものである。「だに」は体言について類推の意味を表し「~さえ」と言い換えられる言葉となる。「今だに」は「今でさえ」の語義で、「100年前の法律が今だに効力を発揮している」などのように用いる。「今だに」は本来肯定形を伴う表現で、否定形では「未だに」を用いるのが一般的である。
ところが、以上の前提に反して「未だに」が肯定形を伴って使用されたり、「今だに」に否定形が用いられたりする用例も散見される。そもそも「いまだに」とは、語源的には「未だ~ず」という漢文の訓読表現に基づいた言葉として「未」の漢字を用いるのが正統であり、「今」は誤用であるとされる。しかし漢字表記に関しても、肯定形・否定形の叙述方法に関しても、長年の混用が慣用的に定着したことで、辞書によっては許容しているケースが見られるようになった。
これらの混乱を避けるためには、「いまだに」には漢字をあてず、ひらがなで表記することが推奨されるものである。
「未だに信じられない」とは、「今となってもなお、信じることができない」という意味である。今でも信じられないのだから、その出来事が発生した当時は、どれほど信じられなかったことか、と類推し、出来事が与えた強烈な印象を強調して言い表した表現である。
「未だにも」とは、「今でさえも」の意味。名詞の「今」に副助詞「だに」と係助詞「も」が複合した言葉である。万葉集の巻十に「我が待ちし秋萩咲きぬ今だにもにほひに行かな彼方人に」(咲くのを待っていた秋萩が咲いた。そうなると、今でさえも川向こうのあの人に逢って触れたい気持ちが抑えられないのだ)とその用例が見られる。
また一般的な使い方としては、「何年もピアノを練習しているのに、いまだに上手に弾けない」、「日銀の金融政策にもかかわらず、いまだに物価上昇が続いている」、「彼の氏名を朝から思い出そうとしているが、いまだに苗字すら出てこない」、「この無意味な校則は、いまだに撤廃されていない」、「大勢の失業者がいまだに職を見つけられていない状況だ」、「彼の失敗談はいまだに笑い話として酒のさかなになる」、「マーケティングの必要性を感じていない経営者はいまだに多い」、「事故の後遺症がいまだに彼を苦しめている」、「失踪した父はいまだに行方不明である」、「もう夏が始まろうとしているのに、彼はいまだに冬服のままだ」などを挙げることができる。
「いまだに」とは、今でもなおのことを意味する表現。
「いまだに」とは・「いまだに」の意味
「いまだに」とは、「今でもなお」「今もまだ」のように言い換えることができ、現在もその状態が続いていることを表す言葉である。漢字をあてる場合には「未だに」と「今だに」という2種類の表記が該当する。「未だに」と表記される言葉は、文法的に副詞の「未だ」と助詞の「に」の組み合わせであると解釈できる。未だの「未」は「まだ~ない」という語義である。まだ来ていないその時を示す「未来」、まだ決まっていないその状態を示す「未定」、まだ知られていないその事物を示す「未知」などにその用例が見られる。そのため「未だに」という場合には、本来は否定形を伴って「今もまだ~ない」という構文にまとめるのが理にかなった使い方である。すなわち「この法律は未だに改正されていない」のような使用例がそれにあたる。
一方「今だに」と表記される言葉は、文法的に名詞の「今」と副助詞の「だに」の組み合わせとして解釈されるものである。「だに」は体言について類推の意味を表し「~さえ」と言い換えられる言葉となる。「今だに」は「今でさえ」の語義で、「100年前の法律が今だに効力を発揮している」などのように用いる。「今だに」は本来肯定形を伴う表現で、否定形では「未だに」を用いるのが一般的である。
ところが、以上の前提に反して「未だに」が肯定形を伴って使用されたり、「今だに」に否定形が用いられたりする用例も散見される。そもそも「いまだに」とは、語源的には「未だ~ず」という漢文の訓読表現に基づいた言葉として「未」の漢字を用いるのが正統であり、「今」は誤用であるとされる。しかし漢字表記に関しても、肯定形・否定形の叙述方法に関しても、長年の混用が慣用的に定着したことで、辞書によっては許容しているケースが見られるようになった。
これらの混乱を避けるためには、「いまだに」には漢字をあてず、ひらがなで表記することが推奨されるものである。
「いまだに」の語源・由来
「いまだに」は、「未だ」と「に」の組み合わせである「未だに」と、「今」と「だに」の組み合わせである「今だに」の両方に語源を求める説があるが、歴史的な観点からみて、中国の古典の日本語翻訳法である漢文訓読法に示されている「未だに」にその源を求めるのが定説となっている。「いまだに」の熟語・言い回し
未だに信じられないとは
「未だに信じられない」とは、「今となってもなお、信じることができない」という意味である。今でも信じられないのだから、その出来事が発生した当時は、どれほど信じられなかったことか、と類推し、出来事が与えた強烈な印象を強調して言い表した表現である。
未だにもとは
「未だにも」とは、「今でさえも」の意味。名詞の「今」に副助詞「だに」と係助詞「も」が複合した言葉である。万葉集の巻十に「我が待ちし秋萩咲きぬ今だにもにほひに行かな彼方人に」(咲くのを待っていた秋萩が咲いた。そうなると、今でさえも川向こうのあの人に逢って触れたい気持ちが抑えられないのだ)とその用例が見られる。
「いまだに」の使い方・例文
「いまだに」の例文は、文学作品に「来年はもう三十八だというのに、未だに私には、このように全然駄目なところがある(「親という二字」太宰治)」、「眠ったのかおきたのか分らぬ勢で仕事をしたためすっかり疲れ、未だに体がすこし参って居ります(「獄中への手紙」宮本百合子)」、「私は何となく選挙の終った日、落選者の選挙演説会の立看板が未だに取り除かれずに立っている、あの皮肉な光景を想いだした(「終戦前後」織田作之助)」 などが見られる。また一般的な使い方としては、「何年もピアノを練習しているのに、いまだに上手に弾けない」、「日銀の金融政策にもかかわらず、いまだに物価上昇が続いている」、「彼の氏名を朝から思い出そうとしているが、いまだに苗字すら出てこない」、「この無意味な校則は、いまだに撤廃されていない」、「大勢の失業者がいまだに職を見つけられていない状況だ」、「彼の失敗談はいまだに笑い話として酒のさかなになる」、「マーケティングの必要性を感じていない経営者はいまだに多い」、「事故の後遺症がいまだに彼を苦しめている」、「失踪した父はいまだに行方不明である」、「もう夏が始まろうとしているのに、彼はいまだに冬服のままだ」などを挙げることができる。
いまだ‐に【▽未だに】
「いまだに」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は多くの種類のワインを飲んできたが,いまだに最高のものを求めている
- 何年も練習をしているにもかかわらず,彼はいまだにギターをうまく弾けない
- 私の祖母は80歳だが,いまだにいい歯をしている
- 彼女にはいまだに子供のような無邪気さがある
- その政治家のスキャンダルはいまだに話題の中心だ
- その飛行機はいまだに行方不明である
- 高校教師の数においていまだに男性が上回っている
- 彼女に何度も電話したがいまだに連絡がとれない
- その問題はいまだに解決されていない
- 商売はいまだに衰退している
- 環境破壊はいまだに関心の的である
- 彼はいまだに父の死を受け入れられずにいる
- なぜ彼女がいまだに戻って来ていないのかわからない
- 10万人に及ぶ人がいまだに仕事に就いていない
- この電子レンジは私の父が買ってくれたものだが,いまだに調子がよい
- ブッシュマンはいまだに自然に近い暮らしを送っている。
- その国では、階級主義はいまだに大きな問題である。
- 多くの人が、ベトナム戦争の間に用いられた枯れ葉剤の後遺症にいまだに苦しんでいる。
- コンドラチェフの波が本当かどうか、人々はいまだに議論している。
- メディア戦略を軽視する事業主はいまだに多い。
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