ととは? わかりやすく解説

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五十音図タ行の第5音。歯茎無声破裂子音[t]と母音[o]とから成る音節。[to

平仮名「と」は「止」の草体から。片仮名「ト」は「止」の初2画から。


打消し助動詞「ぬ」のあとに付いて)…しない前。…しないうち

我が背子を越(なこし)の山の呼子鳥(よぶこどり)君呼び返せ夜のふけぬ—に」〈万・一二二

…する時。

「宍串(ししくし)ろ熟睡(うまい)寝し—に庭つ鳥(かけ)は鳴くなり」〈継体紀・歌謡

[補説] 語源を「外(と)」あるいは「処(と)」に関係づける説などがあるが、未詳


[副]そのように多く副詞「かく」と対になって用いられる。「—にもかくにも」「—につけかくにつけ」→とかく →とこう →とにかく →ともかく


【一】[格助]名詞名詞的な語、副詞などに付く。

動作ともにする相手、または動作・関係の対象を表す。「子供野球を見に行く」「友達—けんかをした」「苦痛闘う

「しぐれ降る暁月夜紐解かず恋ふらむ君—居(を)らましものを」〈二三〇六〉

(文や句をそのまま受けて動作作用・状態の内容を表す。引用の「と」。「正しい—いう結論達する」

「名をばさかきの造(みやつこ)—なむいひける」〈竹取〉

比較基準を表す。「君の—は比べものにならない」「昔—違う」

思ふこといはでぞただにやみぬべき我—ひとしき人しなければ」〈伊勢一二四

動作・状態などの結果を表す。「有罪決定した」「復讐(ふくしゅう)の鬼—化した

「年をへて花の鏡—なる散りかかるをやくもるといふらむ」〈古今・春上〉

副詞付いて新たな副詞をつくり)ある状態を説明する意を表す。「そろそろ—歩く」「そよそよ風が吹く

ほのぼの—春こそ空に来にけらし天のかぐ山霞たなびく」〈新古今・春上〉

数量を表す語に付き打消し表現伴ってその範囲以上に出ない意を表す。…までも。「全部一〇〇円—かからない」「一〇キロ—走らなかった」

同一動詞・形容詞重ねた間に用いて強調を表す。

世にあり—あり、ここに伝はりたる譜といふものの限りあまねく見合はせて」〈源・若菜下

[補説] 4は「に」と共通する点があるが、「と」はその結果を表すのに重点がある。7は、現在も「ありとあらゆる」などの慣用句表現中にわずかに残っている。

【二】[接助]活用語終止形に付く。

二つ動作作用がほとんど同時に、または継起的に起こる意を表す。…と同時。…とすぐ。「あいさつ終える—いすに腰を下ろした」「玄関開ける—、子供迎え出てきた」

「銀(かね)請け取るそのまま駆け出して」〈浄・大経師

ある動作作用きっかけとなって次の動作作用が行われることを表す。「汗をかく風邪をひく」「写真を見る—昔の記憶がよみがえる」

「年がよる—物事苦労になるは」〈滑・浮世床・初〉

順接仮定条件を表す。もし…すると。「見つかる—うるさい」「ドル直す三〇〇〇ドルほどになる」

「今言ふ—悪い」〈伎・幼稚子敵討

逆接仮定条件を表す。たとえ…であっても。…ても。

意志推量助動詞「う」「よう」「まい」などに付く。「何を言われよう—気にしない」「降ろう—風が吹こう—、毎日見回りに出る」

動詞形容動詞活用語終止形、および形容詞活用語連用形に付く。

「たのめずば人をまつちの山なり—寝なましものをいさよひの月」〈新古今・恋三〉

「ちと耳いたく—聞いて下され」〈浮・曲三味線・一〉

次の話題前提となる意を表す。「気象庁発表による—、この夏は少ないとのことだ」

[補説] 3中世以降用いられた。また、中古から使われていた4㋑は、現代語では4㋐のように特殊な慣用的用法として残っているだけである。

【三】[並助]いくつかの事柄列挙する意を表す。「君—ぼく—の仲」

幸ひの、なき—ある—は」〈源・玉鬘

[補説] 並立する語ごとに「と」を用いるのが本来の用法であるが、現代語ではいちばんあとにくる「と」を省略するのが普通となっている。


と【ト】

読み方:と

洋楽音名一つで、日本音名の第5音。


と【人】

読み方:と

語素《「ど」とも》他の語付いて、ひとの意を表す。「助っ—」「盗っ—」「東—(あずまど)」


と【×兎】

読み方:と

人名用漢字] [音]ト(漢) [訓]うさぎ

[一]〈ト〉

動物の名。ウサギ。「家兎狡兎(こうと)・脱兎野兎

月のこと。「烏兎(うと)・玉兎

[二]〈うさぎ〉「白兎野兎雪兎

難読兎角(とかく)・兎(と)に角(かく)


と【×兜】

読み方:と

人名用漢字] [音]ト(呉) トウ(漢) [訓]かぶと

[一]〈ト〉

かぶり物。「兜巾(ときん)」

梵語音訳字。「兜率(とそつ)」

[二]トウ〉かぶと。


と【利/鋭/疾】

読み方:と

形容詞「と(利)し」の語幹から》するどいこと。すばやいこと。多く利鎌(とかま)」「利心(とごころ)」など、複合語の形で用いられる


と【十】

読み方:と

数の、とお。じゅう。多く名詞の上に付けて用いる。「—月(つき)十日(とおか)」「十人—色(いろ)」


と【吐】

読み方:と

常用漢字] [音](呉)(漢) [訓]はく

口からはき出す。「吐血吐瀉(としゃ)・吐露嘔吐(おうと)・音吐呑吐(どんと)」

難読反吐(へど)


と【図】

読み方:と

⇒ず


と【土/度】

読み方:と

〈土〉⇒ど

〈度〉⇒ど


と【×堵】

読み方:と

人名用漢字] [音]ト(漢)

土で築き固めた垣。「堵列安堵(あんど)・環堵


と【×堵】

読み方:と

垣。垣根


と【塗】

読み方:と

常用漢字] [音](漢) [訓]ぬる まみれる

ぬる。「塗装塗布塗抹塗料

泥。泥にまみれる。「塗炭泥塗

道路。「道聴塗説

名のり]みち

難読塗師(ぬし)


と【外】

読み方:と

そと。屋外

大宮の内にも—にもめづらし降れ大雪踏みそね惜し」〈・四二八五〉


と【妬】

読み方:と

常用漢字] [音](漢) [訓]ねたむ やく そねむ

やきもちをやく。ねたむ。「妬心嫉妬


と【×屠】

読み方:と

[音]ト(漢) [訓]ほふる

家畜を殺す。家畜切り裂く。「屠殺屠所

切り裂く。「屠腹


と【徒】

読み方:と

[音](漢) ズ(ヅ)(呉) [訓]かち あだ むだ いたずら

学習漢字4年

[一]〈ト〉

乗り物乗らずに歩く。かち歩きする。「徒行徒渉徒卒徒歩

何も持たない。「徒手

もしない何の役にも立たない。むだ。「徒食徒然(とぜん)・徒労

いっしょに事をする仲間ともがら。「徒党徒輩学徒義徒逆徒教徒信徒博徒(ばくと)・叛徒(はんと)・仏徒暴徒

門下弟子。「徒弟生徒

五刑の一。懲役刑。「徒刑

[二]〈ズ〉[一]6に同じ。「徒刑笞杖徒流死(ちじょうずるし)」

名のり]とも

難読徒名(あだな)・徒花(あだばな)・徒士(かち)・徒然(つれづれ)


と【徒】

読み方:と

その仲間。その同類の人。「学問の—」「無頼(ぶらい)の—」


と【戸/門】

読み方:と

(戸)窓・出入り口などに取り付けて開閉できるようにした建具引き戸開き戸などがある。「—をたてる」「鎧—(よろいど)」

出入り口戸口。かど。もん。

大き—よりうかがひて」〈崇神紀〉

水の流れ出入りする所。瀬戸

淡路島—渡る舟の間(かぢま)にも我は忘れず家をしそ思ふ」〈万・三八九四〉


と【所/処】

読み方:と

語素《「ど」とも》他の語付いて、場所の意を表す。「隈(くま)—」「臥し—(ふしど)」


と【斗】

読み方:と

常用漢字] [音](慣) [訓]ます

ひしゃくます。火斗玉斗漏斗(ろうと)」

容積単位一升10倍。「斗酒五斗米(ごとべい)」

ひしゃく形の星座の名。「斗牛星斗泰斗北斗

名のり]け・はかる・ほし

難読漏斗(じょうご)・斗掻(とか)き・熨斗(のし)・抽斗(ひきだし)・火熨斗(ひのし)・翻筋斗(もんどり)


と【斗】

読み方:と

尺貫法容積単位。1升の10倍、すなわち約18.039リットル。→升(しょう)

ます。特に、一斗枡(いっとます)。

建築で、斗形(ますがた)。

二十八宿の一。北方第一宿。射手座中の北西部六星南斗六星をさす。ひつきぼしひきつぼし斗宿


と【×杜】

読み方:と

人名用漢字] [音]ト(漢) ズ(ヅ)(呉) [訓]もり

[一]〈ト〉

ふさぎ止める。「杜絶

中国人の姓の一。特に、杜甫のこと。「杜詩李杜

木の名。ヤマナシ。「杜

[補説] 1は「途」を代用字とすることがある

[二]〈ズ〉[一]に同じ。「杜撰(ずさん)・杜漏(ずろう)」

難読杜若(かきつばた)・杜氏(とうじ)・杜松(ねず)・杜宇(ほととぎす)・杜鵑(ほととぎす)


と【渡】

読み方:と

常用漢字] [音](漢) [訓]わたる わたす

わたる。移動する。「渡欧渡河渡御(とぎょ)・渡航渡世渡来過渡

川の渡し場。「渡頭/津渡」

手から手へ物を移す。「譲渡

名のり]ただ・わたり

難読鳥渡(ちょっと)


と【登/頭】

読み方:と

〈登〉⇒とう

〈頭〉⇒とう


と【×睹】

読み方:と

[音]ト(漢) [訓]みる

見る。「逆睹(げきと・ぎゃくと)・目睹

[補説] 「覩」は異体字


と【×砥】

読み方:と

砥石(といし)。


と【×肚】

読み方:と

[音]ト(漢) [訓]はら

はら。「肚裏魚肚


と【×蠹】

読み方:と

[音]ト(漢)

木などを食う。「蠹魚書蠹

食い破るむしばむ。「蠹害蠹毒

[補説] 「蠧」は異体字

難読蠹魚(しみ)


と【×蠹】

読み方:と

木食い虫の意から》内部にあって害毒を及ぼすもの。

「此を利禄の—と謂(い)う」〈露伴運命


と【賭】

読み方:と

常用漢字] [音](漢) [訓]かける かけ

かける。「賭銭

かけ。ばくち。「賭博(とばく)」

難読賭弓(のりゆみ)


と【跡】

読み方:と

あと。足あと。「跡絶(とだ)える」「跡見(とみ)」など、複合語の形で用いられる


と【途】

読み方:と

常用漢字] [音](漢) ズ(ヅ)(呉) [訓]みち

[一]〈ト〉みち。道筋。「途次途上途中一途帰途使途征途前途中途別途方途目途用途

[二]〈ズ〉道筋。「一途三途

名のり]とお

難読首途(かどで)


と【途】

読み方:と

道。道すじ。道のり

「再び車に乗り—に上りぬ」〈外訳・即興詩人


と【都】

読み方:と

[音](漢) (呉) [訓]みやこ

学習漢字3年

[一]〈ト〉

人の集まる大きな町。「都会都市

政府所在地。みやこ。「旧都古都首都新都遷都帝都奠都(てんと)」

東京都のこと。「都営都政都民都立

みやこ風であか抜けしている。みやびやか。「都雅

取りまとめる統率する。「都統都督

[二]〈ツ〉すべて。みな。「都合都度

名のり]いち・くに・さと・ひろ

難読都都一(どどいつ)・都都逸(どどいつ)


と【都】

読み方:と

道・府・県と並ぶ地方公共団体東京都のこと。また、東京都」の略。→東京都道府県


と【×鍍】

読み方:と

[音]ト(漢)

金や銀でめっきする。「鍍金(ときん)/電鍍

難読鍍金(めっき)


と【音】

読み方:と

おと。ね。

「風の—の遠き我妹(わぎも)が着せし衣(きぬ)手本(たもと)のくだりまよひ来にけり」〈万・三四五三〉


と【鳥】

読み方:と

語素名詞の上付いて、鳥の意を表す。「—さか(鶏冠)」「—屋(や)」


~と

[略]=~ということです ・「留守泥棒入られたと」

方言共通語使用例または説明
動詞次の「と」を抜くおめぇさん 行ぐ ゆうて こねぇかったねっか」(あなたは 行くと言って 来ませんでしたね)、この例のように動詞のあとの「行くと」の「と」を抜いてしまう

(と)

大阪弁 訳語 解説
(と) と、(っ)て 引用表現において、省略される場合が多い。その人もうでけへん言わはってなあ。前から出していくいうことですのやろ。駐車禁止となっとりましたで。そんなん大阪弁ちゃう!


大阪弁 訳語 解説
って、と(さ/よ) 伝聞。「て」より古めかしい昔々おじいさんとおばあさんがおってんと。高橋さんとこのお兄ちゃん、なにわ大学受けるねんと。


と(は)

大阪弁 訳語 解説
と(は) では、じゃ 後に打ち消し言葉「ちがう」が続く。おなごが相撲とるもんとちゃう頼んでたんはこれだけとちゃう


([動・用]~し)と、([動・用]~し)てもと

~したよ、~してしまった
(「~してもたよ」の「たよ」が「と」に変化
例「もう、くてもと」=「もう、食べてしまったよ」

~と

方言味・解
~と助詞)①~の。〔断定〕 ②~の?〔疑問〕 ③~のもの。〔帰属〕→「~んと」参照

~と

[意]文末に付けて伝聞を表す。「ち」に同じ

  1. 古本屋通り符牒にして四といふ数量を表す。通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  2. 四。〔古本屋

分類 古本屋符牒


  1. 魚屋塩魚符牒にして九といふ数量を表す。通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒

分類 符牒


読み方:と

  1. 三。〔生魚商〕

分類 生魚


読み方:と

  1. 風吹ク日。〔第一類 天文事変
  2. 風の吹く日。風の吹く日は戸がガタツクより連想したもの。
隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

読み方

読み方

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/31 13:10 UTC 版)

五十音撥音




「と」の続きの解説一覧

出典:『Wiktionary』 (2021/10/14 05:58 UTC 版)

文字

発音

名詞: 将棋の駒 • 略語

  1. (将棋) 将棋と金の略。

名詞: 戸

  1. 建物出入り口開け閉めするもの。とびら

名詞: 形式名詞

  1. 九州方言)の、ん、もの。

助詞

格助詞

  1. 共にしたり、相互にしたりする動作相手を示す。と共に。とお互いに
  2. ひとまとめにして列挙するおよび
  3. 関連関係などの対象を表す。
  4. 内容引用を表す。って。
  5. 思考内容発言内容を表す。と思ってと言って
  6. 転成結果、また意思決定などを表す
  7. (「しようとする」の形で)意思近接未来を表す
  8. 比較異同判断対象を示す。また変化する前のものを表す
  9. 否定文で、そこまで至ることのない限度を表す。も
  10. 様態比喩的な役目を果たす
  11. 副詞一部形成する
  12. 「となく」の形で疑問詞につき、数量が多いことを表す
  13. 「となく」の形で疑問詞につき、漠然とした語感を表す

接続助詞

  1. 二つ動作がほぼ同時あるいは継起的に発生することを表す
  2. 前提結果連動していることを示す
  3. 仮定を表す。たら。ば。
  4. (う、よう、まいなどに続いて逆接を表す。が。

終助詞

  1. 引用伝聞などを表す。って。ということだ
  2. 思考内容表出を表す。「とおもう」「とおもった」などの略。
  3. 否定語を伴ってすべきであることを表す。「しないといけない」などの略。
  4. 九州方言形式名詞用法転じたもので、「の」に相当する表現
    • どげんした

関連語

訳語

接続詞

  1. すると、そうするうちに(接続助詞の「と」から派生

接辞・語尾

  1. 副詞一部として、状態の意味などを明確にする。また語調整え
  2. いわゆるタル・ト形容動詞語尾
    • 堂々歩く
用法

オノマトペにつく場合様態表し、に は結果を表す。

漢字

Wiktionary:漢字索引 音訓 と参照





  • 画数:4
  • 音読み:コ
  • 訓読み:と、 へ

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「と」の例文・使い方・用例・文例

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