まんをじして
別表記:満を持して
「まんをじして(満を持して)」とは、「準備が整った万全の態勢で」事に当たる・機会を捉える、という意味で用いられる表現である。動詞に係る形で、たとえば「満を持して登場する」「満を持して公表する」といった言い方で用いられる。
「まんをじして」は漢字では「満を持して」と表記される。「満を-持する」という連語表現に接続助詞の「て」が付いた形である。「満+を+持し+て」という構成。「まんをじ+して」ではない。
「満」は弓を引き絞った状態、「持する」は持っているさま・保持しているさまを意味する表現である。
「潮時」は「ちょうどよい引き際」や「撤退すべき頃合い」を指す意味で用いられることが多いが、もともとは「引き際」の局面に限る語彙というわけではない。引き潮だけでなく満潮のタイミングも「潮時」に該当する。
「まんをじして(満を持して)」とは、「準備が整った万全の態勢で」事に当たる・機会を捉える、という意味で用いられる表現である。動詞に係る形で、たとえば「満を持して登場する」「満を持して公表する」といった言い方で用いられる。
「まんをじして」とは
「まんをじして」は、しっかりと準備をして万全な状態になったところで、好機を伺う、あるいは好機を捉える、という状況を指す意味で用いられる表現である。「まんをじして」は漢字では「満を持して」と表記される。「満を-持する」という連語表現に接続助詞の「て」が付いた形である。「満+を+持し+て」という構成。「まんをじ+して」ではない。
「まんをじして」の意味
「満を持して」は、もともとは「弓をいっぱい引いた状態で構える」という意味の表現である。つまり、弓道・弓術の用語を転用した比喩的な表現である。「満」は弓を引き絞った状態、「持する」は持っているさま・保持しているさまを意味する表現である。
「まんをじして」と似た意味をもつ表現
時が満ちる
「時が満ちる」は「絶好の機会が訪れる」という意味で用いられる表現である。機会を伺って待ち続け、そして好機を掴む、というニュアンスがある。機が熟する
「機が熟する」は「それを行う格好の機会が訪れる」という意味の表現である。「時が満ちる」と同様、「機会を伺って待ち続けた末に好機を掴む」というニュアンスがある。用意周到
「用意周到」は「準備や支度が抜かりなく十分にされているさま」を意味する表現である。準備万端
「準備万端」は「用意や支度がしっかりと整っていること」を意味する表現である。爪を研ぐ
「爪を研ぐ」は「しっかりと準備をして機会を狙う(狙っている)さま」を意味する表現である。野生の獣が獲物を捉える準備をするというイメージを根底にもつ表現である。手薬煉を引く(手ぐすねを引く)
「手薬煉を引く」は「しっかりと準備をして待ち構える」という意味の表現である。「手薬煉」とは、滑り止めの軟膏のようなものである。松脂を主原料とする。肝心なところで手が滑ったりしないように万全の用意をしておくさまのたとえである。虎視眈々
「虎視眈々」は「好機が訪れたらきっと逃さず捉えるつもりで、その好機が訪れるのを辛抱強く待っているさま」を意味する表現である。「易経」の記述に由来する故事成語。虎がじっと獲物を捕まえる機会を伺う、という情景を描写した比喩表現である。潮時
「潮時」は「何かをするのにちょうど良い機会」のことであり、つまり「好機」を意味する表現である。「潮時」は「ちょうどよい引き際」や「撤退すべき頃合い」を指す意味で用いられることが多いが、もともとは「引き際」の局面に限る語彙というわけではない。引き潮だけでなく満潮のタイミングも「潮時」に該当する。
「まんをじして」と反対の意味をもつ表現
時期尚早
「時期尚早」は「まだ(それをするには)早すぎる」「まだ適した頃合いではない」という意味の表現である。つまり「満を持していない」ということである。準備不足
「準備不足」は「用意や支度が不十分である」という意味の表現である。直接の対義語は「準備万端」であるが、「満を持していない」という意味でも十分に使える。「まんをじして」の語源・由来
「まんをじして」は、中国の故事が語源になった言葉である。中国では「持満」と表記し、この言葉は司馬遷が記した「史記」に登場している。「持満」とは、敵を攻撃するために、弓を十分に引き絞っている状態のことを意味する言葉である。この故事が由来となり、万全の状態や万全の状態で機会を伺うことの意味で使われるようになった。「まんをじして」の熟語・言い回し
満を持して待つとは
「満を持して待つ」は、万全の状態で機会が到来することを待つという意味の表現である。満を持して
まんをじして
固有名詞の分類
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