アルフレート・ヴェンネンベルク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/29 07:33 UTC 版)
アルフレート・ヴェンネンベルク Alfred Wünnenberg | |
---|---|
アルフレート・ヴェンネンベルク、1942年 | |
生誕 | 1891年7月20日 ドイツ国 ザールブルク |
死没 | 1963年12月30日 ドイツ連邦共和国 クレーフェルト |
所属組織 | ドイツ帝国陸軍 秩序警察 武装親衛隊 |
最終階級 | 親衛隊大将(SS-Obergruppenführer) |
アルフレート・ベルンハルト・ユリウス・エルンスト・ヴェンネンベルク(Alfred Bernhard Julius Ernst Wünnenberg、1891年7月20日‐1963年12月30日)は、ナチス・ドイツの警察高官、また親衛隊(SS)の将軍。最終階級は親衛隊大将(SS-Obergruppenführer)、武装親衛隊大将(General der Waffen-SS)、警察大将(General der Polizei)。
第二次世界大戦前期には第4SS警察装甲擲弾兵師団や第4SS戦車軍団を率いて勇戦した。後期には秩序警察(オルポ)長官代理を務めた。
経歴
ザールブルク出身。1913年2月に帝政ドイツ陸軍に入隊。第一次世界大戦開戦までに下士官に昇進した。第一次世界大戦では西部戦線で戦い、1915年には中尉に昇進し、歩兵中隊指揮官に任じられた。1916年からは飛行機部隊のパイロットに選ばれ、偵察パイロットとして活躍した。
戦後、上シレジアで義勇軍(フライコール)に参加した。1920年9月に軍を去った。軍での最終階級は大尉であった。その後、プロイセン州警察に入隊。1920年4月からエッセンの警察学校で警察犬の指導員となった。ポツダムの警察学校でもインストラクターとして勤務。1924年2月に警察犬部隊の司令官となった。1926年にはクレーフェルトの警察学校、さらに1928年にはケルンの警察学校へ配属された。1928年5月からベルリンの警察の管理部に勤めた。1929年に結婚し、娘を一人儲けた。
1933年5月に国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス党)に入党(党員番号222 2600)。1933年8月からビトムで警察守備隊の指揮官となった。1935年2月からザールブリュッケン、1937年10月からはブレーメンやマンハイムで勤務した。1938年12月にはシュトゥットガルトの警察監督官となった。
1939年10月に第3SS警察狙撃兵連隊の司令官となった。この際に親衛隊(SS)に入隊し(隊員番号405,898)、親衛隊大佐の階級を与えられた。対フランス戦やバルバロッサ作戦もこの連隊を率いて参加し、騎士鉄十字章を受章した。1941年11月5日にはヴァルター・クリューガーに代わって第4SS警察装甲擲弾兵師団の師団長に就任した。1942年4月には親衛隊少将・警察少将に昇進するとともに柏葉章を受章した。1943年6月10日に第4SS戦車軍団の軍団長となり、8月31日まで在職した。1943年9月1日から病となった秩序警察長官クルト・ダリューゲに代わって秩序警察長官代理となった[1]。この座はドイツの敗戦まで保持している。1945年5月、親衛隊全国指導者ハインリヒ・ヒムラーは最後の意思でヴェンネンベルクを後継者に指名している[2]。
敗戦後の1946年、アメリカ軍に逮捕されてダッハウの米軍収容所で拘禁されたが、翌年には釈放された。1963年12月30日にクレーフェルトで死去した。
受章
- 二級鉄十字章(1914年版)(Eisernes Kreuz (1914) II. Klasse)
- 一級鉄十字章(1914年版)(Eisernes Kreuz (1914) I. Klasse)
- 戦傷章金章(1918年版)(Verwundetenabzeichen (1918) in Gold)
- 名誉十字章前線戦士章(Ehrenkreuz für Frontkämpfer)
- 二級鉄十字章略章(Spange zum Eisernen Kreuz II. Klasse)
- 一級鉄十字章略章(Spange zum Eisernen Kreuz I. Klasse)
- 1941年/1942年冬季東部戦線従軍メダル(Medaille Winterschlacht im Osten 1941/42)
- 柏葉付騎士鉄十字章(Ritterkreuz des Eisernen Kreuzes mit Eichenlaub)[3]
- 親衛隊全国指導者名誉長剣(Ehrendegen des RFSS)
- 親衛隊名誉リング(SS-Ehrenring)
脚注
- ^ http://www.lexikon-der-wehrmacht.de/Personenregister/W/WuennenbergA-R.htm
- ^ http://www.geocities.com/~orion47/SS-POLIZEI/SS-Ogruf_M-Z.html
- ^ Veit Scherzertyo著「Die Ritterkreuzträger 1939-1945」(Scherzers Militaer-Verlag, Ranis/Jena 2007)ISBN 978-3-938845-17-2, S.798
|
|
固有名詞の分類
第一次世界大戦期ドイツの軍人 | アウグスト・ハイスマイヤー カール・ヴォルフ アルフレート・ヴェンネンベルク ヘルマン・フォン・アイヒホルン カール・フォン・ピュックラー=ブルクハウス |
騎士鉄十字章受章者 | ヴェルナー・シュトライプ ハインリヒ・リーベ アルフレート・ヴェンネンベルク カスペル・スポルク ハリー・フォン・ビューロウ=ボートカンプ |
ドイツ第三帝国の将軍 | エーリッヒ・ベーレンフェンガー クルト・フォン・ティッペルスキルヒ アルフレート・ヴェンネンベルク カール・フォン・ピュックラー=ブルクハウス レオ・ガイヤー・フォン・シュヴェッペンブルク |
ナチ党員 | アウグスト・ハイスマイヤー カール・ヴォルフ アルフレート・ヴェンネンベルク アドルフ・アイヒマン カール・フォン・ピュックラー=ブルクハウス |
ナチ党員 | アウグスト・ハイスマイヤー カール・ヴォルフ アルフレート・ヴェンネンベルク アドルフ・アイヒマン カール・フォン・ピュックラー=ブルクハウス |
親衛隊将軍 | アウグスト・ハイスマイヤー カール・ヴォルフ アルフレート・ヴェンネンベルク カール・フォン・ピュックラー=ブルクハウス リヒャルト・ヒルデブラント |
- アルフレート・ヴェンネンベルクのページへのリンク