グアーガムとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 物質 > 化合物 > 多糖類 > グアーガムの意味・解説 

グアー‐ガム【guar gum】


グアーガム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/23 04:06 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
グアーガム
識別情報
CAS登録番号 9000-30-0 
E番号 E412 (増粘剤、安定剤、乳化剤)
KEGG D04403
特性
酸解離定数 pKa 5-7
危険性
安全データシート(外部リンク) MSDS
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
構造式

グアーガム (Guar Gum) とは、グアー豆のいわゆる胚乳(正確には子葉)部から得られる水溶性の天然多糖類のことである。CAS登録番号は9000-30-0。直鎖状に結合したマンノース2分子に1分子のガラクトースの側鎖をもつ多糖類である。分子量は20~30万。

薬用・食用

血糖値上昇抑制作用、コレステロール低下作用、便通改善などの生理効果が知られている。

グアーガムを食事とともに摂取すると、血糖上昇が抑制され、インスリンの分泌も抑制された[1][2]

食品添加物として認められており、増粘剤、安定剤、ゲル化剤として広く用いられている。アイスクリーム和菓子、水産ねり製品、サラダドレッシングタレスープソースなど幅広い食品に利用されている。また、グアー豆を酵素で処理したグアー豆酵素分解物水溶性食物繊維として用いられている。

他の用途

シェールガスの生産に伴い2010年ごろからグアーガムの需要は上昇し、その原料であるグアー豆が高騰し以前の40倍にまで達するに至った[4]。需要増加を当て込んで2012 - 2013年に掛け生産設備の拡大がなされたが、原油価格の下落によりほぼ半分の需要にまで落ち込み、農家と、食用にしてきた貧困層の食糧事情に影響が出ている[3]。なおグアー豆の生産はインドパキスタン以外にもアメリカオーストラリアアフリカでも栽培されている。

外部リンク

脚注

  1. ^ Jenkins, D.J.A., Lees, A.R., Gassull, M.A.,Cochet, B. and Alberti, G.M.M.: Ann. Intern. Med., 80, 20 (1977)
  2. ^ 奥恒行, 藤田温彦, 細谷憲政、「グルコマンナン, プルランならびにセルロースの血糖上昇抑制効果の比較」『日本栄養・食糧学会誌』 1983年 36巻 4号 p.301-303, 日本栄養・食糧学会
  3. ^ a b シェールガス採掘に利用価値が見出され価格が高騰したインド 富をもたらす豆”. NHK海外ネットワーク (NHKエコチャンネル). 日本放送協会 (NHK) (2013年9月8日). 2016年1月31日閲覧。
  4. ^ 村井美恵. “"3分で納得!暮らしの中に学び在り*アイスクリームとシェールガス革命"”. 丸紅グループ広報誌『M-Spirit』. 丸紅経済研究所. 2016年1月31日閲覧。



グアーガムと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「グアーガム」の関連用語

グアーガムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



グアーガムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
Supplement Kuchikomi RankingSupplement Kuchikomi Ranking
(C)2024 All Rights Reserved. 健康食品のあり方を考える日本サプリメント評議会の運営です。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのグアーガム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS