ゲノミクス・プロテオミクス分析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/14 09:03 UTC 版)
「銀染色」の記事における「ゲノミクス・プロテオミクス分析」の解説
銀染色はゲルの染色に利用される。アガロースゲル中のタンパク質の銀染色は、1973年に KerenyiとGallyasによって開発された。後に、SDS-PAGEで用いられるポリアクリルアミドゲル中での染色にも応用され、またDNAやRNAの染色にも利用された。グリコシル化された糖タンパク質や多糖は、0.1%過ヨウ素酸による4℃、1時間の酸化の前処理によって、銀イオンの結合が向上し染色が改善する。 一般的なタンパク質の銀染色では、初めに10%酢酸、30%エタノールの固定液中でタンパク質の変性・沈着が行われるとともに、界面活性剤(主にSDS)の除去が行われる。この処理によってタンパク質の拡散は大きく低下する。水で繰り返し洗浄した後、ゲルは硝酸銀溶液中へ置かれる。銀イオンはタンパク質の負に帯電した側鎖に結合する。その後、余剰の銀イオンは水で洗浄除去される。最後のステップとして、ホルムアルデヒドの添加によって銀イオンは金属銀へと還元される。これによってタンパク質が存在する位置が染色され、褐色から黒色を呈する。 染色の強度はタンパク質の一次配列に依存する。さらに、容器の清潔さや試薬の純度も銀染色に影響する。銀染色したゲルでよくみられるアーティファクトは54-57 kDaと 65-68 kDaにみられるケラチンのバンドで、電気泳動前の試料にコンタミネーションしたものである。
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