コールド‐チェーン【cold chain】
読み方:こーるどちぇーん
⇒低温物流
コールド・チェーン
コールドチェーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/24 01:11 UTC 版)
コールドチェーン(英語: Cold chain)とは、生鮮食品や医薬品などを生産・輸送・消費の過程で途切れることなく低温に保つ物流方式。日本語では「低温流通体系」とも表記される。この技術により、生鮮食品などの広域流通や長期間の保存が可能となった[1]。技術が確立されるまでは常温での輸送が常識であり、日本料理の象徴とされる寿司や各種の魚料理も、コールドチェーンの普及前と後では全くその形態は異なっている[1]。
- 1 コールドチェーンとは
- 2 コールドチェーンの概要
コールドチェーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:42 UTC 版)
「COVID-19ワクチン」の記事における「コールドチェーン」の解説
「en:ULT freezer#Use for COVID-19 vaccine storage」も参照 ワクチン(およびアジュバント)は、温度変化に対して本質的に不安定であり、サプライチェーン全体を通してコールドチェーン管理を必要とし、通常は2〜8℃(36〜46°F)の温度で保たれる。COVID-19ワクチンの技術は、いくつかの新しい技術の中でも多様であるため、コールドチェーン管理には新たな課題があり、凍結中は安定しているが熱に弱いワクチンもあれば、凍結すべきではないワクチンもあり、また温度を超えて安定しているワクチンもある。凍結による損傷や、現地での接種プロセスにおける人員のトレーニング不足が大きな懸念事項である。複数のCOVID-19ワクチンが承認された場合、ワクチンのコールドチェーンは、気候条件や温度維持のための現地資源が変化する、異なる国の間で、これら全ての温度感受性に対応しなければならない可能性がある。シノファームとSinovacのワクチンは、既存のコールドチェーンシステムを使用して輸送できる第III相試験中の不活化ワクチンの例であるが、CoronaVac自体は凍結する必要はない。 開発中のmodRNAワクチン技術は、大量生産や分解の制御が難しく、超低温での保管や輸送を必要とする場合がある。例として、モデルナのRNAワクチン候補は、氷点下ぎりぎりの温度でコールドチェーン管理をおこなったとしたら保管期間が制限されてしまう。BioNTech-PfizerのRNA候補は、ワクチンの製造から接種までの輸送保管中、-70℃以下での保管を必要とする。 ワクチンバイアルには数回分のワクチンが入っているが、はじめの投与のために穿刺された後は時間制限があり、それを超えると廃棄されなければならないため、現地での低温保管と接種プロセスの管理に注意を払う必要がある。COVID-19ワクチンは、初期展開の間、多くの場所で供給が不足する可能性が高いため、保健当局、各機関および接種スタッフは、供給量が十分な他の一般のワクチンにおいては供給量の30%程度にものぼる腐敗・廃棄処分を、可能な限り回避する事が求められている。 コールドチェーンはさらに、バイクやドローンなどの地方コミュニティにおけるワクチンの輸送の方法、ブースター投与の必要性、希釈剤の使用、医療従事者、子供、高齢者などの脆弱な人々へのアクセスによっても課題となっている。 国によってはワクチンの長期保管に対応した超低温冷凍庫の数が限られていることや、接種が夏期となるため冷凍庫から接種会場までワクチンを小分けして運べる保冷機材も必要となり、費用の負担が大きい。コールドチェーンの末端では医薬品の専門家以外も多く関わることから、機材の不適切な取り扱いにより低温が維持出来なくなり廃棄に至った事例もある。
※この「コールドチェーン」の解説は、「COVID-19ワクチン」の解説の一部です。
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