シエナへの完全帰還―善政と悪政の寓意とその効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/20 18:18 UTC 版)
「アンブロージョ・ロレンツェッティ」の記事における「シエナへの完全帰還―善政と悪政の寓意とその効果」の解説
シエナのプブリコ宮殿(現シエナ市役所)の「九頭の間」(「平和の間」ともいう)のフレスコ壁画は、初期ルネサンスの世俗的絵画の傑作の一つである。「九頭」とは共和国を統治するギルドや豪商たちの寡頭政治会議のことである。ここに描かれているのは、まず≪善政の寓意≫という寓意的有徳者の大会議を描いたもの 。他の向かい合った2つの壁には、≪都市と田園における善政の効果≫と≪悪政の寓意、および都市と田園におけるその効果≫がそれぞれ描かれている。保存状態の大変良い≪都市と田園における善政の効果≫には、平和な中世郊外と田園地方での生活が無数に表され、さながら絵で描いた百科事典のようである。良く絵を見ると、砂時計も描かれていて(外部リンク参照)、それは砂時計の存在を示した最古の証拠でもある。 兄のピエトロ同様、アンブロージョもペストで死んだと信じられている。1348年のことである。ジョルジョ・ヴァザーリはその著書『画家・彫刻家・建築家列伝』の中に、アンブロージョ・ロレンツェッティの伝記も含めている。
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