シガテラとは? わかりやすく解説

シガテラ【ciguatera】

読み方:しがてら

熱帯亜熱帯海域生息するプランクトンがもつ毒素汚染された、魚介類による食中毒渦鞭毛藻類がもつシガトキシンなどの毒素原因考えられ加熱調理でも分解せず、神経障害胃腸障害引き起こす日本ではハタ類、ニザダイ類、フエダイ類などのがこれらの毒素をもつことが知られる


シガテラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/02 18:23 UTC 版)

シガテラ (ciguatera) とは、熱帯の海洋に生息するプランクトンが産生する毒素に汚染された魚介類を摂取することで発生する食中毒Gambierdiscus toxicus などの有毒渦鞭毛藻が原因であることが多い。「シガテラ」の呼称は、キューバに移住したスペイン人が、この地方で「シガ」 (cigua) と呼ばれる巻貝のチャウダーガイ (Cittarium pica) による食中毒の事を "ciguatera" と称したことに由来する。長い間、魚介類の毒化機構は不明であったが、1977年東北大学などの研究チームは、渦鞭毛藻類のGambierdiscus toxicus が原因物質を産生していることを確認し[1]生体濃縮で毒素を蓄積した魚介類の摂食が原因であることを明らかにした。シガテラ中毒とおぼしき記述は、1774年のキャプテン・ジェームズ・クックの航海記にもみられる[2]


  1. ^ シガテラと底生渦鞭毛藻阿嘉島臨海研究所(AMSL) (PDF)
  2. ^ 寺尾清、シガテラ(魚介類中毒)に関する第3回国際会議 -学会だより- 千葉医学雑誌 Vol.66 no.6 page.382-382 (1990-12-25), NAID 110006182989
  3. ^ シガテラ中毒 - メルクマニュアル家庭版
  4. ^ Blythe D, de Sylva D (1990). “Mother's milk turns toxic following fish feast”. JAMA 264 (16): 2074. doi:10.1001/jama.264.16.2074b. PMID 2214071. 
  5. ^ 貝毒以外の海洋性自然毒(PDF) 会議資料詳細 - 第8回食品安全委員会かび毒・自然毒等専門調査会 - 食品安全委員会
  6. ^ 大城直雅、稲福恭雄、『マリントキシンによる食中毒(シガテラ) 』 「公衆衛生」2009年5月号 73巻 5号 2009/5/15 p.333-336 doi:10.11477/mf.1401101550
  7. ^ a b シガテラについて』沖縄県、2016年4月14日。2017年10月15日閲覧
  8. ^ a b c 自然毒のリスクプロファイル:魚類:シガテラ毒”. 厚生労働省. 2024年5月3日閲覧。
  9. ^ 山本智之『温暖化で日本の海に何が起こるのか 水面下で変わりゆく海の生態系』講談社〈ブルーバックス〉、2020年、ISBN 978-4065206768、109頁
  10. ^ 鳥取部和弘、イシガキダイ由来のシガテラ毒による食中毒 食品衛生学雑誌 Vol.40 (1999) No.2 PJ227a-J228
  11. ^ 安元健:シガテラ 南方産魚類による食中毒 化学と生物 Vol.10 (1972) No.6 P.369-375
  12. ^ 谷山茂人: 本州で発生したパリトキシン様中毒とシガテラ日本水産学会誌, Vol.74, pp.917-918 (2008)
  13. ^ 東京地判平成14年12月13日 - 判例時報1805号14頁、東京高判平成17年1月26日 (PDF)


「シガテラ」の続きの解説一覧



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「シガテラ」の関連用語

シガテラのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



シガテラのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのシガテラ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS