スパシーバ
「スパシーバ」とは・「スパシーバ」の意味
「スパシーバ」とは、お礼の気持ちを伝える際に用いるロシア語で、日本語の「ありがとう」に該当する言葉である。「スパシーバ」は、キリル文字を母語とするロシア語で「Спасибо」と表記され、日本語風に発音すると「スパスィーバ」となって「スィ」にアクセントが置かれる単語となる。「Спасибо」のうち、「С」「п」「а」「о」はローマ字と同じ形であるが、「а」以外は発音が異なり、「С」はローマ字の「s」にあたる「ス」、「п」はローマ字の「p」にあたる「ピ」、「о」はアクセントが付いていない場合は「ア」となる。「и」と「б」はキリル特有の文字でそれぞれローマ字の「i」と「b」にあたる発音をする。この発音を並べると「スパシーバ」となる。「スパシーバ」は2つの単語から構成されている言葉である。日本語の「救済」を意味する「Спаси」と「神」を意味する「Бог」がそれにあたる。すなわち「神のご加護によりあなたが守られますように」という気持ちが言葉になったもので、これが感謝の心を伝える表現として「ありがとう」となったものである。また、「スパシーバ」は母親に対してよく使われる言葉でもある。「Спасибо мать(スパシーバマッチ)」がそれで、「мать」とは「母」という意味である。「お母さんありがとう」というこの表現は、母への感謝を表すものとして「母の日」にロシア国内各地で交わされる言葉でもある。ロシアの母の日は「День матери(ジェン マーテリ)」といい、毎年11月の最終日曜日をその日と定めて、花やカードなどを贈る風習がある。
ロシア語で「ありがとう」と伝える言葉には、「スパシーバ」のほかに「ハラショー」がある。しかし、どのような場面でも「ハラショー」が感謝を伝える言葉として適当であるというわけではない。「ハラショー」とは、ロシア語で「Хорошо」と表記され、本来の意味は「素晴らしい」「素敵だ」という意味を持つ褒め言葉となる。美人に対してその美しさをたたえる際にも「ハラショー」ということがある。このほかにも「了解した」「承知した」などと承諾の気持ちを表現する意味合いで用いられる場合もある。この「ハラショー」が「ありがとう」という感謝の意味で用いられるケースは限定されており、それは友人同士など親しい間柄のカジュアルなコミュニティ内でのやり取りに留められるものである。そのため、感謝の言葉として「ハラショー」と声をかけられるようになれば、仲間として認められたという証であるともいえる。
「スパシーバ」は相手からかけられる感謝の言葉であるが、その言葉に対する返し方は、状況によって表現が異なる。たとえば「どういたしまして」という意味合いの返し方がある。「道を譲ってくれてありがとう」「先に行かせてくれてありがとう」などと感謝の言葉をかけられた際の返しなどがそれにあたる。この場合は「Пожалуйста(パジャールィスタ)」を使う。感謝されすぎて恐縮したときには「とんでもない、たいしたことじゃないです」という意味で「Не за что(ニェーザシトー)」というケースもある。また、「いろいろ教えてくれてありがとう」「親切に案内してくれてありがとう」などと謝意を述べられた際には、「たいしたことじゃないですよ、お礼には及びません」という気持ちを込めて、「He Стоит(ニィ ストーイト)」などと返す。
「スパシーバ」の熟語・言い回し
スパシーバ効果とは
「スパシーバ効果」とは、「プラシーボ効果」の言い誤りである。プラシーボ効果は「偽薬効果」とも呼ばれ、薬効のないものを薬だと思い込むことで症状が改善するといった効果をいい、思い込みによる効用をさす。スパシーバは本来、プラシーボとは何の関係もないが、語感が似ていることから言い間違えられて浸透してしまったものである。
СПАСИБО
(スパシーバ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/25 15:01 UTC 版)
『СПАСИБО』(スパシーバ)はBluem of Youthの3枚目のオリジナル・アルバム。2000年3月15日にSony Recordsから発売された。
- ^ “Bluem of Youth/СПАСИБО”. tower.jp. 2023年1月14日閲覧。
- 1 СПАСИБОとは
- 2 СПАСИБОの概要
- 3 解説
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