タム8700形
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「国鉄タム8700形貨車」の記事における「タム8700形」の解説
タム8700形は、塩化パラフィン専用の15t積二軸貨車である。1965年(昭和40年)2月24日に2両、1968年(昭和43年)4月24日に1両の合計2ロット3両(タム8700 - タム8702)が三菱重工業および日立製作所で新製された。 本形式の他に塩化パラフィンを専用種別とする形式は、タム9500形(3両、後述)があるのみである。 走り装置は、当初から二段リンク式で、最高速度は75km/hである。台枠は、長さ7,400mmの平台枠である。 落成時の所有者は全車東洋曹達工業であり、常備駅は周防富田駅(その後1980年(昭和55年)10月1日新南陽駅に改名)であった。その後タム8700とタム8702は東北東ソー化学に名義変更され常備駅は酒田港駅になった。 1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号が制定されたが、本形式の専用種別である塩化パラフィンは無害・不燃性の物質であるため、化成品分類番号は標記されなかった。 1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には全車がJR貨物に継承されたが、1995年(平成7年)1月に1両(タム8701)が、2005年(平成17年)7月に残りの2両が廃車となり、形式消滅した。 最後まで在籍したタム8700, タム8702の末期は酒田港駅構内に留置され休車状態が続いていた。 タンク体は、積荷の純度保持のためステンレス鋼(SUS304)製で、ドーム付きのキセ付き直胴タイプである。外周には保温のため、厚さ150mmのグラスウール断熱材が巻かれ、薄鋼板製のキセが装備されている。 タンク体の長さは6,190mm、内径は1,700mmである。荷役方式は、積込はマンホールから行う上入れ式、荷卸しは吐出管による下出し式である。塗色は、黒。 全長は8,200mm、全幅は2,468mm、全高は3,757mm、軸距は4,550mm、実容積は13.3m3、自重は10.7t、換算両数は積車2.6、空車1.0、車軸は12t長軸であった。
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