タンパク質の合成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 07:57 UTC 版)
DNA情報をもとにタンパク質が合成される過程(セントラル・ドグマ)は転写および複製からなっており、これは現存する全生物に共通するが、各ドメイン間で合成機構は微妙に異なる。古細菌のタンパク質合成過程は細菌と類似する点もあるが、使用される酵素の分子構造は真核生物(真核生物の翻訳参照)と類似している。まずRNAポリメラーゼがDNA配列に従いmRNAを合成(転写)し、さらにリボソームにおいてmRNA配列に従ってタンパク質に翻訳される。転写機構は真核生物のRNAポリメラーゼIIによる転写機構とよく似ていて、立体構造も酷似する。リボソームは3つのRNAと70種弱のタンパク質より成り、RNAはやや細菌に、タンパク質は真核生物に近い。翻訳開始アミノ酸はメチオニンで、リボソームがストレプトマイシンやキロマイシンによって阻害を受けず、ジフテリア毒素によって阻害を受けることなどの点で真核生物に似ている。
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