トップガン
「トップガン」とは・「トップガン」の意味
「トップガン」とはネバダ州にあるファロン海軍航空基地に置かれた、アメリカ海軍戦闘機兵器学校の通称である。アメリカ海軍戦闘機兵器学校は、戦闘機のトップパイロットを養成することを目的にして設立された。「トップガン」ではアグレッサー部隊と言われる仮想敵との模擬戦を繰り返すことになる。この模擬戦を含む訓練は、アメリカ合衆国海軍戦闘機戦術教育(United States Navy Strike Fighter Tactics Instructor)と呼ばれているものだ。実践的で厳しい訓練を施されたパイロットは、エースパイロットとして各部隊に配置されていくことになった。「トップガン」での訓練は一年の間に5回行われ、1回の訓練期間はおよそ6週間である。1クラスの人数は12名となる。「トップガン」が生まれたきっかけはベトナム戦争後に発覚した、撃墜対被撃墜比率(キルレシオ)の低下がきっかけであった。アメリカ軍の指導者は危機感を持ち、立て直しを図ることにした。アメリカ海軍作戦部長のトーマスモラー大将の指示を受けたフランクオールト大佐が、航空兵器の研究を開始する。研究結果はオールトレポートと呼ばれ、軍の立て直しに幅広く活用された。オールトレポートを受け海軍戦闘機兵器学校が、カリフォルニア州ミラマーにある海軍航空基地に付設される形で開設された。当初は規模予算ともに貧弱なものであったが、結果が出たことにより徐々に増強されていく。1996年に「トップガン」は海軍攻撃戦センターや空母空中早期警戒兵器学校とともにネバダ州ファロンに新設された海軍航空戦開発センターと統合され、現在まで続いていった。
「トップガン」の語源・由来
「トップガン」という言葉は、ネバダ州にあるアメリカ海軍戦闘機兵器学校の通称から来ている。この言葉が多くの人に知られるようになったのは、トム・クルーズが主演したアメリカ映画がきっかけになっている。アメリカ映画の「トップガン」をきっかけにして、本家のパイロット養成機関にも志願者が増加していった。「トップガン(映画)」とは
「トップガン(映画)」は1986年に上映されたアメリカのアクション映画の名前である。アメリカでの映画タイトルは、Top Gunで、監督はトニー・スコットが務めている。主演のビート・ミッチェル海軍大尉を演じるのは俳優のトム・クルーズ、シャーロット・ブラックウッド役は女優のケリー・マクギリスだ。その年の全米興行成績1位を記録し、多くの俳優の出世作としても知られている。製作にはアメリカ海軍が全面的に協力しており、実在する空母内での撮影も行われている。俳優陣はF-14トムキャットに乗って体験訓練飛行も行った。音楽面でも評価されており、作中の曲は1987年のグラミー賞も獲得している。主演のトム・クルーズの吹き替えは、俳優の渡辺裕之や塚本高史が行った。ここからは「トップガン(映画)」のあらすじを紹介していく。「トップガン(映画)」はアメリカのカリフォルニア州にある米海軍航空基地にあるエリートパイロット養成所を舞台に、型破りの若手パイロットであるビート・ミッチェル海軍大尉を中心に進む物語である。ビート・ミッチェルの通称はマーヴェリックで、彼が仲間やライバルと切磋琢磨しながらエースパイロットとして成長していく姿が映画で描かれている。トム・クルーズが演じたマーヴェリックが中年になり教官として米海軍航空基地に戻ってくる様子を描いたのが、続編に当たる「トップガンマーヴェリック」である。2022年に前作から36年ぶりに全世界で公開された。
「トップガン」の使い方・例文
「トップガン」はアメリカの空軍パイロットの養成機関のことを指す言葉だが、一般的には1986年に制作された娯楽映画の名前として知られている。したがって「トップガン」を利用するときには、映画の方の意味で使われることが多い。実際に使われるときには、「トップガンは俳優トム・クルーズの出世作となった」、「彼はトップガンの出身者のため、抜群の操縦技能を持っている」といった形で使用される。トップ‐ガン【top gun】
【トップガン】(とっぷがん)
Naval Fighter Weapons School: NFWS (海軍戦闘機兵器学校)
アメリカ海軍航空隊のアドバーザリー飛行隊。ネバダ州ファロン海軍航空基地をベースとしている。
前述の通り正式な略称はNFWSだが、一種の敬称として「トップガン」と呼ばれる事の方が多い。
主任務は海軍航空隊における空中戦技術の維持・向上。
海軍航空隊の戦闘機エビエーターから、特に技量に優れた人材を招集して訓練を行う。
そしてこの訓練を終えた卒業生が原隊に復帰し、同僚に対して空中戦技術の教導を行う。
発足当初は、カリフォルニア州サンディエゴにあるミラマー海軍航空基地をベースとしていたが、1996年にNSWC(海軍打撃作戦センター)の傘下に組み込まれ、同センター傘下のNSAWC(Naval Strike and Air Warfare Center:海軍攻撃・航空作戦センター)の一部門として活動を続けている。
一般には映画「トップガン(1986)」の題材になった事で有名。
というより、映画の知名度によってのみ有名。
言葉としては有名だが、NFWSの部隊としての実態はほとんど知られていない。
現代で「トップガン」と言えば、それは単に精鋭のパイロットを指す慣用表現である事が多い。
関連:ランダル・H・カニンガム ベストガイ アグレッサー 飛行教導隊
設立の経緯
朝鮮戦争当時、アメリカ軍戦闘機のキルレシオは12:1であった。
しかしこれが、ベトナム戦争の初期には3:1にまで激減した。
原因は大きく分けて二つある。
一つは、第二次世界大戦を経験した精鋭パイロットが世代交代して現役を退いた事。
もう一つは、ミサイル万能論を信じてドッグファイトを軽視する戦術思想を採用した事である。
この調査結果を受け、失われた空中戦技術の再習得を目的として設立されたのがトップガンである。
事実、教導修了者が各自の原隊に復帰した後、ベトナム戦争末期にはキルレシオが再び12:1まで回復している。
使用機
トップガン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/10 00:24 UTC 版)
トップガン(Top Gun )
- 1 トップガンとは
- 2 トップガンの概要
トップガン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/21 10:25 UTC 版)
使用した指揮官の命中率と直感を使用後の最初の攻撃時のみ100%に引き上げる。
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