ハクセキレイとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/28 08:29 UTC 版)
「セグロセキレイ」の記事における「ハクセキレイとの関係」の解説
「タイリクハクセキレイ#競合」も参照 本種はタイリクハクセキレイ (Motacilla alba) の近縁種であるものの、かつては地理的に分離された日本列島(北海道、本州、四国、九州)の固有種であったと考えられている。 近年、ハクセキレイ (M. a. lugens) およびホオジロハクセキレイ (M. a. leucopsis) が日本へと分布を拡げる反面、本種の分布域はハクセキレイに押されるように縮小しているとの指摘がされていた。それを受けて日本野鳥の会が 1980年に全国調査を行い、その傾向が明確に記録されている。 一方、本種も少数ではあるが朝鮮半島・台湾・中国へと渡りをするものが観察されており(それらの地域では冬鳥)、またロシア沿海地方などでは繁殖も観察されている。そのため飛翔能力などが劣るとは考えられていないが、本種は水辺の環境に強く依存しており、川原で過ごす時間がハクセキレイより明らかに長い(ハクセキレイは畑などでも採食し、市街地の建築物などにも塒を取る様子がよく観察される)ことなどから、都市化が進む環境に適応できずに勢力を狭めているものと考えられている。 なお、ハクセキレイと本種は近縁種であるが、今のところ概ね交雑することなく棲み分けていると考えられている。また、本種の生息適地においてはハクセキレイよりも本種の方が強い傾向にあるが、離島などにおいてはハクセキレイの侵入により本種が姿を消した地域があるとも指摘されている。
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