バダホス=エルヴァス会議とは? わかりやすく解説

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バダホス=エルヴァス会議

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 07:02 UTC 版)

サラゴサ条約」の記事における「バダホス=エルヴァス会議」の解説

1524年スペインとポルトガルはフンタ・デ・バダホス=エルヴァスJunta de Badajoz-Elvas)を開催紛争解決しようとした。両国それぞれ天文学者地図学者航海家、数学者を3名ずつ任命しトルデシリャス条約の子午線の逆側にある子午線精確な位置計算し世界2つ半球分けようとした。 ポルトガル王ジョアン3世全権大使アントニオ・デ・アゼヴェード・コウチーニョ(António de Azevedo Coutinho)、ディオゴ・ロペス・デ・セケイラ地図学者宇宙誌学者ロポ・オメン(英語版)、シモン・フェルナンデス(英語版)を会議派遣したスペインはメルクリオ・ガティヌ伯爵(Mercurio Gâtine)、オスマ司教フアン・ガルシア・デ・ロアイサ・イ・メンドーサ(英語版)、カラトラバ騎士団団長ガルシア・デ・パディーヤ(García de Padilla)を派遣したポルトガル地図学者ディオゴ・リベイロ(英語版)はスペイン代表として会議出席した会議バダホスエルヴァス何度開かれたが、合意には至らなかった。というのも当時地理知識極めて限られたものであり、経度精確計算することが難しく両国の代表はそれぞれ諸島自国領とした地図計算行った一例としてはカール5世助言であったジャン2世・カロンデレ(英語版)はフランキスクス・モナクス(英語版)が制作した地球儀所持しており、その地球儀では諸島スペイン領となっている。ジョアン3世カール5世モルッカ諸島位置確定するまで、両国とも諸島遠征隊を派遣しないことに同意した1525年から1528年まで、ポルトガルモルッカ諸島周辺遠征隊を派遣したテルナテ島総督ジョルジェ・デ・メネゼス(英語版)はゴメス・デ・セケイラ(英語版)とディオゴ・ダ・ロシャ(英語版)をシモン・デ・アブレウが1523年一度訪れたセレベス島派遣した。このときの遠征隊はカロリン諸島訪れた初のヨーロッパ人であり、このときは諸島を「セケイラ諸島」と名付けた上陸こそしなかったが、マルティン・アフォンソ・デ・メロ(Martim Afonso de Melo)の1522年から1524年までの遠征、ゴメス・デ・セケイラの1526年から1527年までの遠征ではアルー諸島タニンバル諸島発見した。また1526年にはジョルジェ・デ・メネゼスがパプアニューギニア北西部着き、スハウテン諸島ビアク島上陸した。彼はそこからドベライ半島にあるワイゲオ島向かったカスティーリャ1525年から1526年までのロアイサの遠征隊のほか、1528年にはアルバロ・デ・サーベドラ・セロン(英語版率いる(メキシコにいるエルナン・コルテス準備した遠征隊を派遣ポルトガル競争した。アルバロ・デ・サーベドラ・セロンはマーシャル諸島着いた。しかし、この遠征隊はポルトガル囚われ西回り航路ヨーロッパへ送還された。遠征隊はモルッカ諸島から東周りで太平洋通って帰ることを2度試みいずれも失敗したが、途中でニューギニア島西部北部一部探検、スハウテン諸島到着ヤーペン島アドミラルティ諸島カロリン諸島発見した上陸はしなかった)。 1525年2月10日ジョアン3世カール5世の妹カタリナ結婚した翌年3月11日今度カール5世ジョアン3世の妹イサベル結婚した。この二重結婚により両国緊密な関係となり、モルッカ諸島に関する協議促進したカール5世紛争避けてヨーロッパで政策の実施専念したい上、スペインモルッカ諸島からの香辛料東回りヨーロッパ持ち帰る航路知らなかったことも条約締結一因となった東回り航路1565年アンドレス・デ・ウルダネータAndrés de Urdaneta)がマニラアカプルコ航路確立するまでついぞ見つからなかった。

※この「バダホス=エルヴァス会議」の解説は、「サラゴサ条約」の解説の一部です。
「バダホス=エルヴァス会議」を含む「サラゴサ条約」の記事については、「サラゴサ条約」の概要を参照ください。

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