バンドの結成と初期の活動
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「ザ・ストラッツ」の記事における「バンドの結成と初期の活動」の解説
シンガーソングライターのルーク・スピラーは、クリスチャンの家に生まれ ブリストルで育った。 幼少期に触れていた音楽は主にゴスペルに限られていたが、7歳の時に マイケル・ジャクソンの『オフ・ザ・ウォール』と出会う。 マイケル・ジャクソンに影響を受け、当初はコンテンポラリー・ダンサーになることに憧れていたが、11歳になる頃までに、レッド・ツェッペリン、クイーン、 AC / DC 、レナード・コーエンを聴くようになり、鏡の前でマイケル・ジャクソンになりきるだけでなく、ボン・スコットとフレディ・マーキュリーの真似もしていた。10代になるとバンドで演奏するようになり、16歳になってようやくボーカルとして歌い始めた。 2009年、当時クリーブドンに住んでいたルーク・スピラーは、彼と同様10代の頃からバンドを組みダービーを拠点に活動していたギタリスト/シンガーソングライターのアダム・スラックと知り合う。当時各々のバンドが解散しかかっていた2人はすぐに意気投合。ルーク・スピラーがダービーに拠点を移し、アダム・スラックと一緒に住み、曲を作り、レコーディングをする生活を3年近くに渡って続けた。ベースとドラムについては、2人の共通の友人であったジェイミー・ビンズとレイフ・トーマスがメンバーに加わった。 2012年、ベーシストとドラマーがそれぞれジェド・エリオットとゲシン・ディヴィスに交代し、ザ・ストラッツが結成された。 ザ・ストラッツというバンドの名前は、リハーサル中に発せられた何気ない一言に由来する。ルーク・スピラーは2015年のインタビューで次のように語っている。「俺はただ動き回っていただけなんだけど、誰かに『君ってよく気取った感じで闊歩(=strut)してるよな』と言われて。それ以来、この名前が気に入っている。先に同じ名前をつけたバンドがいなかったのが不思議なくらいだよ。」 バンドはイギリス全土で精力的にライブを行った。たちまちファンを獲得すると、2012年の6月にファースト・シングル『I Just Know』をリリース。当初契約を交わしていたフューチャー・レコードの権利譲渡に伴いヴァージンEMIレコードに転籍することとなり、その後4曲入りEP『キス・ディス』をリリースした。 ザ・ストラッツはイギリスとフランスで広範囲に渡ってツアーを行い、2014年にはザ・ローリング・ストーンズのパリ公演で8万人の観客を前にオープニングアクトを務めた。 同年夏、ワイト島音楽祭でのライブを含む24日間のツアーを敢行。ルーク・スピラーの衣装は、かつてフレディ・マーキュリーの衣装を手掛けていたザンドラ・ローズがデザインした。ルーク・スピラーの為に彼女が衣装を製作する様子は、後にBBCのドキュメンタリー『Oh You Pretty Things:The Story of Music and Fashion』で取り上げられた。 ザ・ストラッツのライブバンドとしての評判が高まるにつれて、観客の数は伸び、ライブのチケットが完売となることもしばしばだった。ルーク・スピラーのフロントマンとしての才能はマスコミに頻繁に取り上げられ、「類まれなる魅力を持った人物」「観る者を魅了してやまないエンターテイナー (中略)力強く、表現豊かな歌声で、非常に広い声域の持ち主」と評価されている。彼の外見とステージでの存在感は、イギリスの音楽誌『Get to the Front』のRoger Goodgrovesに「音楽的な比喩を使うとすれば、彼はフレディ・マーキュリーとミック・ジャガーの間に生まれた子だ」と言わしめている。 マイク・オールドフィールドは、自身の2014年のアルバム『Man on the Rocks』の製作にルーク・スピラーをボーカルとして迎え入れた。当初は1曲だけ歌うはずが、マイク・オールドフィールドの意向により、最終的にはルーク・スピラーが全ての楽曲においてメインボーカルを務めることになった。「彼は私よりずっとロックスターらしく歌える」とマイク・オールドフィールドは語っている。 ザ・ストラッツの最初のテレビ出演は、Vintage TVチャンネルの「Live Sessions」という番組で、Toyah、ニック・カーショウ、Judie Tzukeといったベテランのアーティストと共に出演した。番組は2014年1月にロンドン・バラムにあるThe Bedfordというライブハウスで撮影され、3月20日に放映された。 この時に演奏したのは『キス・ディス』と『クッド・ハヴ・ビーン・ミー』の2曲である。
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