プログレスMS-20とは? わかりやすく解説

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プログレスMS-20

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/26 03:37 UTC 版)

プログレス MS-20
ISSに接近するプログレス MS-20
名称Прогресс МC-20
Progress-81P (NASA)
任務種別ISS再補給
運用者ロスコスモス
COSPAR ID2022-059A
SATCAT №52795
ウェブサイトhttps://www.roscosmos.ru/
任務期間248日 23時間
特性
宇宙機プログレスMS-20 No.450
宇宙機種別プログレスMS
製造者エネルギア
打ち上げ時重量7,000 kg (15,000 lb)
任務開始
打ち上げ日2022年6月3日 09:32:00 UTC
ロケットソユーズ2.1a
打上げ場所バイコヌール宇宙基地31番射点
打ち上げ請負者プログレス国家研究生産ロケット宇宙センター
任務終了
廃棄種別軌道離脱
減衰日2023年2月7日 08:37 UTC
軌道特性
参照座標地球周回軌道
体制低軌道
傾斜角51.65°
ISSのドッキング(捕捉)
ドッキング ズヴェズダ・モジュール 後方側
ドッキング(捕捉)日 2022年6月3日 13:03 UTC
分離日 2023年2月7日 04:56 UTC
ドッキング時間 248日 15時間
プログレスISS再補給

プログレス MS-20ロシア語: Прогресс МC-20、ロシア製造番号450、NASAではプログレス81Pと呼称)は、国際宇宙ステーション(ISS)への再補給のためにロスコスモスが打ち上げたプログレス補給船。これはプログレス宇宙機の173回目の飛行となる。

来歴

プログレスMSはプログレスMをもとに航法装置を強化した無人輸送機。この強化されたバリエーションは2015年12月21日に初めて打ち上げられた。このバージョンでは以下の強化が施されている:[1][2][3][4]

  • 人工衛星を展開可能な新しい外部コンパートメント。それぞれのコンパートメントは4個までの発射コンテナーを搭載することができる。プログレスMS-03で初めて搭載された。
  • ドッキングおよび密閉機構の電気モーターの予備システムの追加による強化された冗長性
  • 貨物コンパートメントへのパネル追加による微小隕石防護力の増強
  • ロシアのルーチ中継衛星とのリンク機能によって、地上局の視野外でもテレメトリーと制御が可能に
  • 地上局による軌道決定の必要なしに状況ベクトルおよび軌道パラメーターの決定を可能にするGNSS自律航法
  • 宇宙ステーションとの直接無線データ交換機能によるリアルタイムの相対ナヴィゲーション
  • ドッキング操作のための強化されたTV視野を可能にする新しいディジタル無線システム
  • 統合コマンドテレメトリーシステム(UCTS)によるウクライナ製のChezara Kvant-V無線システムおよびアンテナフィーダーシステムの置き換え
  • クルスAからクルスNAディジタルシステムへの置き換え

打ち上げ

2021年2月3日、ロスコスモスのドミトリー・ロゴジンが議長をつとめる有人宇宙飛行試験に関する国家委員会は、2021年および2022年第1四半期の国際宇宙ステーションへの飛行計画の更新を承認した。

国際宇宙ステーションへのプログレス MS-20を搭載したソユーズ2.1aは、2022年6月3日にバイコヌール宇宙基地31番射点から高速軌道で打ち上げられた[5][6][7][8]ズヴェズダ・モジュールの後方側ポートに自動的にドッキングした。同機はISSでの第67次長期滞在および第68次長期滞在の期間中の248日間ドッキングを継続した。

貨物

プログレス MS-20宇宙船は2,500 kg (5,500 lb)の貨物を搭載していた。

  • 非与圧貨物: 1,458 kg (3,214 lb)
  • 燃料: 599 kg (1,321 lb)
  • 酸素: 40 kg (88 lb)
  • 水: 420 kg (930 lb)

船外活動EVA 3中にロシア人宇宙飛行士オレッグ・アルテミエフ英語版によって展開されたロシア製の6機の実験的キューブサット(ЮЗГУ No.5 - 10 / SWSU No5 - 10)[9]とともに、3DプリンターもISSへと運んだ。2022 List of spacecraft deployed from the International Space Stationも参照のこと。

関連項目

脚注

  1. ^ Krebs, Gunter (2015年12月1日). “Progress-MS 01-19”. Gunter's Space Page. 2020年10月3日閲覧。
  2. ^ Progress MS-20”. NSSDCA. NASA (2021年2月10日). 2021年4月2日閲覧。  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  3. ^ Zak, Anatoly. “Progress-MS cargo ship series”. RussianSpaceWeb. 2020年10月3日閲覧。
  4. ^ Blau, Patrick (2015年12月1日). “Progress MS Spacecraft”. Spaceflight101. 2020年11月17日閲覧。
  5. ^ Россия отправит к МКС пять кораблей в 2022 году” [Russia will send five ships to the ISS in 2022] (ロシア語). RIA Novosti (2021年9月29日). 2021年9月29日閲覧。
  6. ^ FY 2022 Congressional Justification NASA Budget Request – Crew and Cargo Program – Project Schedule”. NASA. p. 225 (SO-30) (2021年5月28日). 2021年8月11日閲覧。
  7. ^ Zak, Anatoly (2021年2月9日). “ISS set for the Russian expansion”. RussianSpaceWeb. 2021年4月2日閲覧。
  8. ^ Zak, Anatoly (2021年2月3日). “Planned Russian space missions in 2022”. RussianSpaceWeb. 2021年4月2日閲覧。
  9. ^ Олег Артемьев на МКС проверил состояние спутников доставленных на ТГК "Прогресс МС-20" по программе "Радиоскаф"”. R4UAB (2022年6月17日). 2022年7月28日閲覧。 “года командир экипажа Олег Артемьев на российском сегменте Международной космической станции (МКС) проверил состояние ещё четырех спутников формата CUBESAT-3U”



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