ユダヤ教との関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 09:27 UTC 版)
ユダヤ教との関連において、トリエント公会議(1545-1563年)は、その第22総会において「ミサ聖祭とは、旧約の種々のいけにえによって予型とされ、示されていた(創世記4:4、8:20、12:8、12:22、出エジプト記随所参照)善が実現し完成したものであり、新約のいけにえであるミサ聖祭は旧約のいけにえのすべてを含んでいる」とする。トリエント公会議は、そのことを、次のようにユダヤ教のいけにえとミサ聖祭との関係について宣言した。 「使徒パウロによれば、旧約時代にはレビ族の司祭職は完全なものでなかったため、慈悲深い父である天主の計画によって、メルキセデクの位にひとしい他の司祭を立てる必要があった(創世記14:18、詩編109:4、ヘブライ7:11)。それがすなわち、私たちの主イエズス・キリストであって、キリストは「聖化すべきすべての人々を完全なもの」(ヘブライ10:14)にすることができた。…」 「イスラエルの子たちがエジプトからの脱出の記念としてささげた旧約の過越(出エジプト記12:1以降)を祝った後、キリストは新しい過越の祭を制定した。キリストは自分がこの世から父の所に移る時、自分の血を流すことによってわれわれを救い、「闇の権力から救い出し、自分の国に移した」(コロサイ1:13)。キリストはその記念として、目に見えるしるしのもとに、教会において司祭たちによって自分をささげるのである。」 「清い供え物が、それを供える者の側からの欠点または罪悪によってけがされることができない。この供え物は、主がマラキア預言者を通じて予告したものであり、諸国民の間で偉大な主の名に、主の名のためにささげられる(マラキ1:11参照)。使徒パウロもコリント人に書き送った手紙の中で、この供え物について述べている。すなわち、悪魔の食卓に列席してけがれた者は、主の食卓に列席することはできないと。食卓という時、パウロは祭壇をさしている(コリント第一10:21参照)。
※この「ユダヤ教との関連」の解説は、「ミサ」の解説の一部です。
「ユダヤ教との関連」を含む「ミサ」の記事については、「ミサ」の概要を参照ください。
- ユダヤ教との関連のページへのリンク