上映された作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 16:31 UTC 版)
グラン・カフェで上映された作品は、1895年にルイがストック用に撮影した1分足らずのフィルムである。初日の12月28日の上映作品には『工場の出口』『水をかけられた散水夫』などが含まれていると考えられているが、その日のプログラムは存在せず、当時の観客の証言も別の日の上映作品と混同している場合があるため、正確な作品のタイトルを特定することはできない。現存最古の上映プログラムは1896年1月9日のもので、そこに記されている10本の作品は以下の通りである。 工場の出口(La Sortie de l'usine Lumière à Lyon) 馬芸会(La Voltige) 金魚釣り(La Pêche aux poissons rouges) ヌーヴィル=シュル=ソーヌへの会議出席者の到着(Le Débarquement du congrès de photographie à Lyon) 鍛冶屋(Les Forgerons) 水をかけられた散水夫(Le Jardinier) 赤ん坊の食事(Le Repas) 毛布ごと放り投げ(Le Saut à la couverture) コルドリエ広場(La Place des Cordeliers à Lyon) 海水浴(La Mer) グラン・カフェで上映された作品の中で、最も大きな成功を収めた作品のひとつが『ラ・シオタ駅への列車の到着』(1896年1月初公開)である。この作品はラ・シオタ駅のプラットホームに滑り込む列車を、画面の奥から手前へと近づいてくるような構図で撮影している。これが上映された時、観客は自分たちに向かって列車が突進してくるように見え、怖くなって逃げ出したというエピソードが知られているが、これはシネマトグラフの広告キャンペーンによって生まれた誇張であると考えられている。
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