世界資本主義論としての『資本論』体系とは? わかりやすく解説

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世界資本主義論としての『資本論』体系

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/21 05:04 UTC 版)

世界資本主義論」の記事における「世界資本主義論としての『資本論』体系」の解説

純粋資本主義世界資本主義かという観点相違は、原理論が内包されているはずの『資本論体系に関する解釈改変をも要請した侘美光彦は、『資本論第3巻が一応出来上がったあと、第1巻・第2巻彫琢されたことを重視し、(1)「第3巻成立後少なくとも「資本流通過程」論の内容マルクス自身の手によってかなり大幅に変更された」こと、(2)「産業資本なによりもまず貨幣資本循環、すなわち、前貸し資本投下しつつ、その社会必要な使用価値生産一環となるような生産過程根拠として、一定期間後にその前貸し資本上回る貨幣資本取得する資本として表示されるべきであった」とし、(3)資本家にとって合理的現実的な行動原理としての利潤率規定が、[資本論第3巻では(補注)]体系的に十分に位置づけられていない」と指摘しマルクス第3巻執筆中に萌芽的に把握した完成できなかった観点基づいて第1巻・第2巻をも読み直されるべきだと主張した第3巻の主要原稿執筆以降マルクス方法論的発展もとづいて第1・2巻第3巻との関係を再整理すると、第1・2巻における価値均衡から第3巻における生産価格金鉱へと移行するのでなく、第3巻における価値関係にもとづく競争の中から生産価格均衡達成され、その均衡の底に、第1・2巻における価値関係が存在する、というように、いわば方法的にも逆転して理解されねばならないのである。。 これは、いわゆるプラン問題および転形問題対す世界資本主義論アプローチ提起している。このような観点からも侘美光彦は、競争論、商人資本論、産業循環論恐慌論を基礎にすえる世界資本主義という構想提起した

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