人間による自然環境への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 11:20 UTC 版)
「ナトロン湖」の記事における「人間による自然環境への影響」の解説
現在、ナトロン湖に流入する淡水が増加し、塩分濃度のバランスが脅かされている。その原因は、流域での山林伐採の計画と水力発電所の計画によるものである。これらの開発計画の中には、湖の北端に淡水を食い止める堤防の建設も含まれているが、生息地での塩分希釈という脅威は、今なお深刻である。 ナトロン湖への新たな脅威として、湖岸に開発が検討されているソーダ灰工場がある。この施設では、湖からポンプで水を汲み上げ、炭酸ナトリウムを抽出したうえで輸出用の粉末洗剤を作るという。またこれに伴って1,000人以上の労働者が住むことになるほか、工場などのために石炭火力発電所も設けられる予定になっている。さらにデベロパが生産能力増加のために雑種エビを導入する可能性がある。 英国王立鳥類保護協会のアフリカ担当者であるクリス・メイジンは、「希少なフラミンゴが、このような危機に直面してもなお繁殖を続けるという可能性は、ほぼゼロに近い。この開発はアフリカ東部で絶滅の危機に瀕しているフラミンゴを見捨てるものだ」と語っている。現在、20の環境保護団体によるグループがこの開発計画を止める活動を世界的に行っている。
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