会社社長
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 09:58 UTC 版)
「社長」とは、一般的には、会社が定める職制において、第三者に対して会社を代表するとともに、会社内部で業務執行を指揮する役職のことである。社長の権限に対する法的根拠を確保するために、一般的には、株式会社では代表取締役若しくは代表執行役を社長として可能な限り業務執行権限を委任し、また持分会社では代表社員(代表社員が法人の場合はその職務執行者)を社長とする。 社長、副社長などの肩書きは会社が定める職制に基づく名称なので、会社法には社長の設置、選任及び解任、役割・権限・義務等に関する規定はない。ただし、社長や副社長は一般的に会社を代表する役職の名称なので、社長に会社を代表する権限があると信じて取引をした者を保護し、取引の安全を図るため、会社法には表見代表取締役や表見代表執行役の規定がある。 会社の社長は、多くの場合には代表権を有する取締役(代表取締役)や代表執行役がなるが、会長や副社長等も代表権を有する場合があり、代表権を有する取締役(代表取締役)や代表執行役であっても社長であるとは限らない。また、会社の代表権を有する取締役(代表取締役)や代表執行役は、1名でも2名以上でもよい。例えば、社長と会長の両方に代表権を付与する会社も少なくない。逆に極めて稀ではあるが、社長でありながら代表権がない事例や、取締役ですらない社長という事例もある。社長は通例、1名である。 現在、株式会社は、制度的に所有(株式を保有すること)と経営が分離されているが、大株主が社長を務める会社は、オーナー会社と呼ばれる。 一般に、社長退任後は、会長職などに就き、後進の社長が退任していくにつれ、名誉会長、相談役、顧問といった名誉職につく場合が多い。社長が業務執行ラインのトップで会長は業務執行を担わない場合もあれば、会長が業務執行ラインのトップであり社長が次席となる場合もある。しかし、近年ではいわゆる「院政」への批判から、名誉会長以上の名誉職を廃止する例もある。なお、企業によっては副社長を置く例もある。 日本企業の社長の多くは私立大学出身者である。社長の出身大学上位30校のうち、国立大学はわずか2校に過ぎず、上場企業社長の出身大学上位30校をみても、国立大学は10校にとどまる。これは基本的に国立大学の学生数が私立大学に比べ圧倒的に少ない事に起因すると想定される。 一方で財閥系企業や、かつての官営事業・国有企業が民営化され発足した企業(JR各社、NTTグループ、日本郵政グループ、電力会社、NEXCOなど)では国立大学、特に旧帝国大学出身者が社長に就任する例が多い。
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「会社社長」の例文・使い方・用例・文例
- その会社社長は贈賄事件に関与していた疑いで逮捕された.
- 彼らは、会社社長に彼の過去明らかにすると脅迫することにより、金を役員から強奪した
- M&Aコンサルティングによる株式公開買い付け(TOB)を経験した会社社長が同講座で話す予定である。
- 同店の経営会社社長の徳(とく)永(なが)徹(とおる)さんは店が混雑していない時間帯に収益を向上させるため,訳あり農産物を販売し始めた。
- おもちゃ会社社長が販売促進のためサンタ姿に
- 岩手県の製材会社社長,及(おい)川(かわ)喜(き)久(く)平(へい)さんは大きめの木をすべて購入した。
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