光学系
投写ランプからデバイス、プリズム、レンズ、ミラーなどを総合して光学系と呼ぶ。この光学系を抜本的に見直すことによって、画質を飛躍的にアップさせることも可能。人気の液晶プロジェクター、ソニーVPL-VW11HTはその一例だ。
(執筆:オーディオビジュアル評論家 麻倉怜士)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。
光学系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 00:39 UTC 版)
撮像 基本的な光学系は銀塩カメラとそれほど差はない。同じ画角で同じF値のレンズを作る際に、撮像素子が小さいほど短い焦点距離のレンズ、つまり小さいレンズで済む。ほとんどのデジタルカメラの撮像素子は、35 mmフィルムに比べて小さいため、レンズは35 mmフィルム式のカメラのものよりも小さい。デジタルカメラの中でもコンパクトデジカメの撮像素子は特に小さいため、高倍率のズームレンズが小型の本体に搭載できる。 コンパクトカメラの多くが沈胴式のレンズ を備えることで、携帯性を高めている。 一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラではレンズ交換に対応するために、カメラ本体と交換レンズとの接続に関して規格があり、これは「レンズマウント規格」と呼ばれる。カメラの本体側には「レンズマウント」と呼ばれる交換レンズの接合基部が設けられ、光路となる大きな開口部とその周囲の円環状の金属部分から構成される。レンズマウントには交換レンズ内の絞り機構やズーム機構などを駆動・制御するための配線用接点が設けられており、レンズマウント規格では物理形状だけでなくこういった電気信号類も規定している。 銀塩カメラのシャッター機構は機械式のみであったが、デジタルカメラでは機械式と電子式(電子シャッター)の2種類がある。一般に一眼タイプでは機械式、コンパクトデジカメでは電子式が採用される傾向がある。最近は機械式と電子式を組み合わせたハイブリッド方式のものも増えてきている。 ファインダー ほとんど全てのデジタルカメラには本体の背面に液晶ディスプレイによる画像表示器が備えられており、これが撮影時の画像情報を得るファインダーとしても用いられることが多い。また、従来型の小穴を覗き込む透過形式のファインダーを搭載するものや、電子式の表示面が備わっている電子ビューファインダーを搭載するものもある。一眼レフカメラではペンタプリズムなどを用いた光学式のレフレックスファインダーが搭載されており、背面の液晶ディスプレイと合わせてそれぞれの役割の違いがメーカー各社ごとの特徴である。 光学信号である画像を電気に変換する撮像素子(光学センサ)は、CCDイメージセンサかCMOSイメージセンサが用いられる。この点が光化学反応を用いる銀塩フィルム式のフィルムカメラと異なる。撮像素子の受光面の大きさは、通常のフィルムカメラで用いられる35 mm判フィルムの1コマよりも小さいものが大多数である。半導体素子そのものである撮像素子は、その大きさが部品価格の主要な決定要素であるため、比較的廉価なコンパクトデジカメでは1/3インチから2/3インチが、上位価格帯を占める一眼レフタイプではより大きなAPS-Cサイズが用いられる。また、一部の高級機種や業務用機種には35 mmフルサイズや中判など、銀塩フィルムと同等サイズの撮像素子を搭載する製品もある。 撮像素子は2000年頃までCCDが主流で、画質が劣ったCMOSは一部の安価な機種に搭載されるのみだった。その後、CMOSイメージセンサの性能が向上して多くの問題点も対処が進められた。CMOSの特徴である低消費電力性や低価格なこともあり、一眼レフを中心にCMOS搭載機種が増えてきている。CMOSによるデジタル回路を同じシリコン基板上に構築しやすいので高機能な駆動回路をセンサ側に作るのに向いており、例えばA/D変換回路を内蔵するものがある。 一般に撮像素子が大きいほど色再現性、感度、ノイズ、ダイナミックレンジなどあらゆる点で有利である。とくに同じ時代に設計された撮像素子同士の比較ではサイズにより画質の差があり、測定値にも表れる。また、同じ画角・同じF値における被写界深度が浅くなるため、対象物だけにピントを合わせて背景から浮き上がらせるボケの効果が得られやすい。反面、撮像素子が大きいとボディが大型化し、高価になる。また画素数が多いほど描写は精細になり、大きなサイズでのDPE依頼やフォトプリントでも精細な画像が得られる。撮像素子のサイズを変えずに画素数を増やすと、1画素あたりの面積が小さくなる。ダイナミックレンジが狭くなる、電気的なノイズ・歪みが多くなることからむしろ画質を損なう場合もあるので、撮像素子や処理回路でノイズを抑える設計が必要であるため、画素数を増やすことには限界がある。コンパクトなボディに大きな撮像素子を搭載した機種も存在する。 2010年現在用いられている撮像素子の多くが、1つの画素で多様な色の識別は行えず、画素を構成するそれぞれのフォトダイオードの上に RGB(CMY) の内のいずれか1色のフィルターを配置することでそれぞれの色を検出する。このため、多様な色が検出できる最小単位は、少なくとも3画素である。続く画像処理部では、それぞれの画素には本来測光しなかった他の2色分の色情報を周囲の色から作り出すという処理が行われる場合があり、「偽色」と呼ばれる、誤った色情報を生成したり不自然なノイズが生じる原因である。このようなノイズや画素数の実質的な減少を避けて、可能な限り画素数を増やしたいプロ仕様の上級機種では、入射光を3個ほどのプリズムによって CMY(RGB) という波長帯別に分離してから、それぞれの光を1枚ごとの撮像素子で電気に変換する仕組みを備えるものもある。
※この「光学系」の解説は、「デジタルカメラ」の解説の一部です。
「光学系」を含む「デジタルカメラ」の記事については、「デジタルカメラ」の概要を参照ください。
光学系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/10 23:49 UTC 版)
分解能は波長に比例し、開口数に反比例する。このため光源には可視光より波長が短い紫外線(エキシマレーザー)が用いられ、光学系を構成するレンズには紫外線の透過率が高い合成石英やフッ化カルシウムなどが使用される。また、近年実用化されつつあるEUV(極端紫外線)露光装置の光学系には、レンズの代わりにMo/Si製のミラーが用いられている。(EUVはレンズを透過しないため。)
※この「光学系」の解説は、「ステッパー」の解説の一部です。
「光学系」を含む「ステッパー」の記事については、「ステッパー」の概要を参照ください。
光学系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 06:13 UTC 版)
「イエベス40m電波望遠鏡」の記事における「光学系」の解説
光学系は、次の3つの主要コンポーネントで構成されている。 主鏡 主鏡は口径40mの放物面であり、420枚のアルミニウムパネルからなる。個々のパネルの厚さは約1.8mmで、表面は樹脂でコーティングされている。パネルはアルミニウムの骨組みの上に設置されていて、機械式アクチュエーターで位置と角度を14マイクロメートルの精度で調整することができる。主焦点は放物面鏡の中央から15メートルの距離にあり、副鏡の焦点の一つと一致している。主鏡と支持機構全体の重量は200トンとなっている。 副鏡 副鏡は、直径3.28メートルの双曲面鏡であり、カセグレン焦点へと電波を導く。副鏡は炭素繊維の上に薄いアルミ箔を載せるかたちで作られている。副鏡に要求される表面精度は主鏡のそれよりも厳しく、rmsで53マイクロメートルとなっている。また、副鏡は2通りの駆動が可能である。ひとつは、焦点周辺での微細な駆動であり、副鏡が焦点位置からずれている場合にこれを補正することができる。特に高周波の観測では、焦点位置調整は重要である。もうひとつは、光軸方向に最大で1メートル動かすことができることである。これにより、主鏡であるパラボラアンテナの焦点にホログラフィ受信機を設置することができる。 ナスミス鏡 副鏡で反射されたビームをナスミス焦点に導くために、第3鏡と第4鏡が設置されている。これらはいずれも直径2.65mの平面鏡であり、光軸に対して45度傾いて設置されている。第4鏡は観測する周波数によって2種類を使い分けることができるが、現在1種類のみ設置されている。もう1種類の第4鏡は、高周波観測やマルチビーム受信機のために使われる。 三次光学系 三次光学系は、望遠鏡に設置された各周波数帯域のホーンアンテナへの信号を導く役割を持っている。三次光学系の入り口には、焦点距離が1.36メートルのオフセット放物面鏡が設置されていて、入射する準平面波を収束されたビームに変換する。このビームは、S/C/CHバンドの電波を透過するがXバンドの電波を反射するように作られた特殊なレンズに導かれ、最終的な受信機に送られる。
※この「光学系」の解説は、「イエベス40m電波望遠鏡」の解説の一部です。
「光学系」を含む「イエベス40m電波望遠鏡」の記事については、「イエベス40m電波望遠鏡」の概要を参照ください。
光学系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/19 21:49 UTC 版)
光電測光器の光学系は、視野確認光学系、ダイアフラム(目的の天体以外をマスクする絞り)、ファブリーレンズ、フィルター、そして検出器が配置される。 光電測光器の光学系 典型的な光電測光器では、視野確認光学系として、ダイアフラムの前に45度の跳ね上げ鏡+導入用広視野接眼鏡を置き、接眼鏡には照明付十字線が張ってある。この十字線の交点に天体を合わせ45度鏡を跳ね上げると、ダイアフラム中央に天体が来るように調整されている。ダイアフラムの穴径は、天体のサイズや明るさに応じてターレットで何種類かの物を選べる。ダイアフラムの後ろにはポストビューワと言って、ダイアフラムを拡大して観察できる低倍率の顕微鏡に似た光学系が跳ね上げ鏡とともに配置されていて、目的の天体がダイアフラムから外れていないかを観察できる。ダイアフラムと光電子増倍管の光電面の間にはファブリーレンズが置かれ、その位置は、望遠鏡の主鏡(対物レンズ)の実像を光電面に結ばせるように置く。こうしておくと、望遠鏡の主鏡は目的の星の光で均等に照明されているので、ダイアフラム内で目的の星の位置がずれても、常に光電面の決まった位置に均質な光があたり、測光誤差を生じないようになる。また、ダイアフラムとファブリーレンズの間隔は、ファブリーレンズの焦点距離だけ離しておくと、ファブリーレンズを通った光は平行光線になり、その後におかれたフィルターの設計どおりの光学特性になる。フィルターはターレットに収められることが多く、以下に述べる測光システムに合わせた透過特性を持った数種類のフィルターを選択できる。そして最後に、検出器に目的の天体の光が届く。
※この「光学系」の解説は、「光電測光器」の解説の一部です。
「光学系」を含む「光電測光器」の記事については、「光電測光器」の概要を参照ください。
「光学系」の例文・使い方・用例・文例
- 鮮明な画像を作り出すように調整された光学系の(例えば、視覚またはオペラグラス)
- 一種の歪曲的な光学系に関して
- 光学系で描画される画像の、最大の透明性と明瞭性
- 質のよい像を作るはずのレンズや鏡にできた欠損から生じる光学系の現象
- 光学系の収差によって生じる火面という曲面
- 光学系における共役点である2点
- 光学系という,光の径路を調整するための体系
- レンズや球面鏡から成る光学系における光軸
- 光学系によってできた物体の像の上下が実物と同じもの
- 光学系において,光軸上の一組の共役点
- 光学系における主要点
光学系と同じ種類の言葉
- 光学系のページへのリンク