内側の環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/16 05:46 UTC 版)
海王星の最も内側の環は、1846年に最初に海王星を望遠鏡で観測したヨハン・ゴットフリート・ガレに因んで、ガレ環と呼ばれる。幅は約2,000kmで、惑星から41,000kmから43,000kmの距離にある。平均の光学的深さが10-4程度の薄い環で、0.15kmの厚さに相当する。塵の割合は、40%から70%である。 内側から2番目の環は、1846年に海王星の位置を予測したユルバン・ルヴェリエに因んでルヴェリエ環と呼ばれる。軌道半径は約53,200kmで、幅は約113kmである。光学的深さは0.0062 ± 0.0015で、0.7 ± 0.2 kmの厚さに相当する。塵の割合は、40%から70%である。軌道半径52,526kmでこの環のわずかに内側にある小衛星デスピナは、羊飼い衛星としてこの間の形成に関わったと考えられている。 内側から3番目の環は最も幅が広く、1846年に海王星最大の衛星トリトンを発見したウィリアム・ラッセルに因んでラッセル環と呼ばれる。この環は、軌道半径約53,200kmのルヴェリエ環と約57,200kmのアラゴ環の間を埋める薄い物質のシートである。平均の光学的深さは10-4程度で、0.4kmの厚さに相当する。塵の割合は、20%から40%である。 ラッセル環の外縁、惑星から約57,200kmの距離には、幅100㎞程の小さな明るさのピークがあり、フランスの数学者、物理学者、天文学者で政治家のフランソワ・アラゴに因んでアラゴ環と呼ぶ者もいる。しかし、多くの出版物では、アラゴ環には言及されていない。
※この「内側の環」の解説は、「海王星の環」の解説の一部です。
「内側の環」を含む「海王星の環」の記事については、「海王星の環」の概要を参照ください。
- 内側の環のページへのリンク