分布過程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/05 06:31 UTC 版)
分布過程に影響を与える因子として血中タンパク質との結合がある。タンパク質との結合自体は特に異常なことではなく、酸性薬物はアルブミンに、塩基性薬物はα1-酸性糖タンパク質に結合する。アルブミン上には薬物結合部位が存在し、サイト1(ワルファリンサイト)、サイト2(ジアゼパムサイト)、サイト3(ジギトキシンサイト)がある。これらの部位にはそれぞれ複数種の薬物が結合しうるため、同一部位に結合する薬物、特にタンパク質との結合率が高い薬物同士を併用した際に競合が起こり、しばしば問題となることがある。これにより薬物のタンパク質結合率が変動し、タンパク質と結合していない遊離型薬物が増加する。遊離型と結合型の内、薬効を示すのは遊離型であり、遊離型の増加は薬効にも変化をもたらす。
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