初期の試行錯誤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/13 08:57 UTC 版)
北アメリカにおいても、自動車がまだ新しい技術であった20世紀初頭には、その生産量は通常の有蓋車で出荷できる程度のものでしかなく、通常2台から4台の自動車が1両の有蓋車に積載されていた。しかしながら自動車工業が発展するにつれて、有蓋車を改造してより効率的な積み下ろしができるようにする必要性がでてきた。改造点としては、より長い有蓋車にしたり、長い引き戸を車両の端の方に両側面に設けたり、あるいは妻面に扉を設けたりといったところがある。 これらの改良にも関わらず、自動車の需要は鉄道側の出荷用車両を製造したり改造したりする能力を超えて伸びた。1923年、グランド・トランク・ウェスタン鉄道は61 フィート(約19 メートル)の長さの木造無蓋車に組み立て式のフレームを取り付けて2階建て輸送により輸送能力を拡大する実験を行った。この概念は完全なものではなく、承認は得られなかった。1940年代から1950年代には、車内のスペースをより有効に生かすために有蓋車の中で自動車の上に別な自動車を搭載できるような積み込み装備を実験した会社もあった。この種の装備はその特別な利用目的と専用のサイズのために限られた成功に留まった。有蓋車に車端からのみ搭載できるようなこうした設備を備えた車両群を維持することは不経済であることが証明された。
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