化学療法剤とは? わかりやすく解説

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化学療法剤

英訳・(英)同義/類義語:chemotherapeutic drug

化学療法使用する薬剤
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病名疾患名治療など:  動脈硬化症  動脈血栓  化学療法  化学療法剤  口唇庖疹  同種免疫病  壊疽

化学療法剤 [Chemotherapeutics ]

 1904年、P.エールリッヒ(ドイツ)と志賀潔(日本)によって、トリパンレッドトリパノゾーマ作用することが認められ次いで、P.エールリッヒ秦佐八郎(日本)によって、サルバルサン(606号)が梅毒スピロヘータに有効であることが発見され以来病原体有効な多く化学物質研究されてきた。とくに、G.J.P.ドマーク(ドイツ)によるアゾ色素1種である赤色プロントジル抗菌作用発見次いでA.フレミング(イギリス)による抗生物質ペニシリンの発見が端著となって前者ではサルファ剤(スルフォンアミド剤)をはじめ多く合成化学療法剤、後者ではストレプトマイシンをはじめ多く抗生物質研究・開発されて、感染症治療の主流になっている
病原微生物(細菌真菌原虫ウイルス)あるいは悪性腫瘍(癌、ガン)細胞発育増殖抑制(阻止)したり、殺滅する作用をもつ化学物質を化学療法剤とよび、化学療法剤によってヒトや動物感染症や癌(がん)を治療する手段化学療法(chemotherapy)という。化学療法剤には抗生物質植物成分のような天然化学物質サルファ剤フラン剤のような合成化学物質がある。細菌真菌などに有効な化学物質まとめて抗菌性物質(antimicrobial agents)とよび、癌細胞増殖抑制する化学物質抗癌(腫瘍)性物質または制癌剤(antitumor substances)という。これらの薬剤多く有用点を備えているが、過剰使用による薬剤耐性菌出現や、ときにはその副作用問題になっている
化学療法剤は微生物動植物細胞特定の代謝阻害して、その発育・増殖抑制する作用があるので、このような作用静菌作用といい、微生物直接殺滅する殺菌剤あるいは消毒剤区別されている。また、標的とする微生物動植物細胞特定物質やその代謝のみを阻害して宿主細胞のそれらを阻害しないことを選択毒性といい、選択毒性がある化学療法剤が優れた薬剤である。

「化学療法剤」の例文・使い方・用例・文例

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