地層密度検層
読み方: ちそうみつどけんそう
【英】: formation density logging
同義語: 密度検層
【英】: formation density logging
同義語: 密度検層
物理検層の一つで、測定電極内に装備されたガンマ線源からガンマ線を地層に放射して、地層の密度を連続的に測定する検層をいい、この密度から地層の孔隙率{こうげきりつ}が算定できる。 ガンマ線を地層に放射すると、ガンマ線光量子は地層中の物質の原子内の軌道電子と衝突し、そのエネルギーの一部を軌道電子に与え、ガンマ線はその進路を変えてさらに衝突を繰り返す。これがコンプトン散乱(Compton scattering)といわれているもので、コンプトン散乱によってガンマ線は次第にエネルギーを失い、さらに光電効果で周囲の原子に吸収され、消滅する。コンプトン散乱の頻度は、地層の電子密度(electron density)に比例し、これは地層の密度に比例することから、コンプトン効果による散乱ガンマ線を計測することによって地層密度が測定される。 最近の密度検層では、コンプトン散乱からの地層密度の測定とともに、岩質によって光電効果の反応が異なることを利用し、光電効果の反応によるガンマ線を検出して地層の岩質の識別を行う検層(シュルンベルジェ社の LDT 型密度検層)も行われている。 図 1 は、測定電極の模式図で、坑内泥水の影響を最小限にするため坑壁に圧着するガンマ線源と検出器(GM 計数管またはシンチレーション計数管を使用)を装備している。現在使用されているのは補償型密度検層(compensated formation density log)で、図 1 のように検出器を 2 個(線源から長間隔のものと短間隔のもの)備え、マッド・ケーキの影響を除去するように設計されている。図 2 に記録された地層密度検層柱状図を示す。 図のバルク密度曲線(bulk density curve)が測定値で、孔隙率曲線(porosity curve)は測定パネル内に組み込まれたコンピューターによって算定されたものである。右端の曲線は、マッド・ケーキの影響による密度補正がどの程度適用されたかを示す。 |
密度検層
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