天台宗懺法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/07 03:11 UTC 版)
天台宗の法要儀式には懺法(せんぼう)と言うものがある。懺法とは、自ら知らず知らずの内に作った諸悪の行いを懺悔(さんげ)して、お互いの心の中にある「むさぼり・怒り・愚痴」の三毒を取り除き、自分の心をさらに静め清らかにする儀式である。12世紀中頃には宮中行事の一つでもあった。 『吾妻鑑』の記述には、12世紀終わりの正治2年(1200年)2月2日条に、頼朝没後、将軍家北条政子が法華堂において法華懺法を始行せられる、という記事が見られる。武家の政道が始まり、約15年後には懺法が行われていた事になる。 法華懺法 - 法華経を読み儀式を行う。天台宗懺法もこの分類に入る。 観音懺法 - 観世音菩薩を本尊として儀式を行う。 阿弥陀懺法 吉祥懺法 また、懺法と同様に、懺悔する儀式に悔過(けか)がある。記述例として、『日本書紀』皇極天皇元年(642年)6月25日条に悔過を行った記録があるが、その理由は、雨乞いのために牛馬を生贄に出したが効き目がなかったので、仏の教えに従って悔過をして雨乞いしたというものである(道教的儀礼から仏教的儀礼を採用した形である)。
※この「天台宗懺法」の解説は、「懺悔」の解説の一部です。
「天台宗懺法」を含む「懺悔」の記事については、「懺悔」の概要を参照ください。
- 天台宗懺法のページへのリンク