かん‐む〔クワン‐〕【官務】
官務
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/30 19:01 UTC 版)
官務(かんむ)とは、太政官弁官局の史中の最上首。通常は五位の位階に叙せられた左大史(大夫史[1])がこれにあたる。
- ^ 史大夫という呼称もあるが、これについて史大夫は大夫史の別称とする橋本義彦の見方と、同じ五位の史でも官文殿の管理責任者を務める者を大夫史、それ以外の者は史大夫と呼ばれ、小槻氏が文書管理を専任するようになると同氏のみが大夫史を名乗れるようになったとする曽我良成の見方がある。
- ^ 六位が官位相当であった史は、毎年の除目において年労が多い者1名が巡爵の一種である「史巡」によって五位の受領に任ぜられるのが慣例とされていたが、寛平年間の壬生望材以降(二中歴)、五位の左大史が任ぜられるようになった。
- ^ 『職原鈔』
- ^ 当時、道長が信頼する家司の丹波奉親が大夫史を務めており、左大史2名の先例も存在していたとはいえ貞行の昇進は丹波奉親の立場を揺るがすものであった。
- ^ 『後二条師通記』寛治6年2月18日条
- ^ 特に12世紀に入ると、小槻氏の氏長者による左大史世襲は、除目の大間書に「父譲」として明記される形で公認されることになる(『中右記』康和5年2月30日条)。
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