じょうじつろん〔ジヤウジツロン〕【成実論】
成実論〈巻第十二残巻/〉
成実論
成実論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/23 14:58 UTC 版)
『成実論』(Satyasiddhi Śāstra、Tattvasiddhi Śāstraとも呼ばれる)は多聞部から生まれた現存するアビダルマ文献である。今日では大蔵経第16巻に収録されている(『大正新脩大藏經』1646)。著者は三世紀中央インドの僧訶梨跋摩とされる。真諦はこの多聞部のアビダルマが「小乗」と大乗の教説の混淆から成ると言及しており、Joseph Walserもこの評価の正しさに同意している。Ian Charles Harrisもこの文献を「小乗」と大乗の総合であると特徴づけており、その教説は中観派および瑜伽行唯識学派のそれに非常に近いと述べている。 『成実論』には多聞部の聖典に含まれる菩薩蔵に関する言及も見られる。
※この「成実論」の解説は、「多聞部」の解説の一部です。
「成実論」を含む「多聞部」の記事については、「多聞部」の概要を参照ください。
成実論と同じ種類の言葉
- 成実論のページへのリンク