アルコール依存症から回復する方法は、断酒だけです。「飲みすぎたのがいけないのだから量を減らそう」「しばらくやめるが、体が良くなったらたまには飲もう」という「節酒」や、一定期間の禁酒が目標では、最初はうまくできているつもりでも、そのうちに元の飲み方に戻ってしまいます。そもそも、アルコール依存症とは、飲酒をコントロールできなくなる病気なので、飲酒をコントロールしようとしても無理なのです。一滴でも飲酒をしないという「断酒」だけが、アルコール依存症から回復する唯一の方法です。そして、断酒は人から止められることでは達成できません。例えば、身体をこわして入院し、その間だけ飲酒しなかったとしても、自分で酒を断とうと決心しない限りは、問題の解決にはならないのです。自分自身だけが断酒を実行可能であり、一日一日断酒を続けていくことが依存症からの回復なのです。