有機スズ化合物とは? わかりやすく解説

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有機スズ化合物

有機スズ化合物は船底塗料漁網防汚剤として使用されきましたトリブチルスズTBT)、トリフェニルスズ(TPT)、ビストリブチルスズオキシド(TBTO)が知られており、ホルモン作用疑いがあるといわれています。沿岸域で雌のイボニシ巻貝)を雄化させる原因物質とされています。TBTO1990年第1種特定化学物質指定され全面使用禁止となり、TBT化合物TPT化合物第2種特定化学物質指定され使用自粛されました。しかし、外国船籍の船には現在も使用されているといわれています。水質汚濁防止法要調査項目300物質)に登録されています。

有機スズ化合物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/25 14:30 UTC 版)

有機スズ化合物(ゆうきスズかごうぶつ)またはスタナン (stannane) は炭化水素などの有機置換基を持つスズ化合物である。最初の有機スズ化合物はジメチルジヨードスズ (CH3)2SnI2 で、これは1849年にエドワード・フランクランドによって発見された。商業的にはポリ塩化ビニルを製造する際の塩酸捕捉剤や熱的安定化剤、あるいは殺生物剤として利用される。酸化ビス(トリブチルスズ) (TBTO) は材木の防腐剤として広く用いられている。トリブチルスズ誘導体はフジツボなどの付着生物を船体から除去する薬剤としても使われたが、毒性の高さ(1リットルあたり1ナノグラムの濃度でも海洋生物に影響を与えるとする報告もある)への懸念から国際海事機関によって世界中で禁止されるに至った。n-ブチルトリクロロスズは、化学気相成長法を使ってガラスの表面に酸化スズの膜を乗せるのに用いられる。


  1. ^ Thoonen, S. H. L.; Deelman, B.-J.; van Koten, G. (2004). "Synthetic aspects of tetraorganotins and organotin(IV) halides". J. Organomet. Chem. 689: 2145–2157. doi:10.1016/j.jorganchem.2004.03.027. オンライン版
  2. ^ Thoonen, S.; Deelman, B.-J.; van Koten, G. Chem. Commun. 2001 1840. doi:10.1039/b106082c
  3. ^ Stoermer, M. J.; Pinhey, J. T. (1998). "Tributyl-[(Z)-5-phenyl-2-penten-2-yl]stannane". Molecules 3: M67. オンライン版


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有機スズ化合物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/28 23:00 UTC 版)

合成樹脂添加剤」の記事における「有機スズ化合物」の解説

有機スズメルカプタイドが代表的であり、耐候性求められる場合には有機スズマレエートが使われる。これらに、滑剤としての性質併せ持った有機スズカルボキシレートが併用される。

※この「有機スズ化合物」の解説は、「合成樹脂添加剤」の解説の一部です。
「有機スズ化合物」を含む「合成樹脂添加剤」の記事については、「合成樹脂添加剤」の概要を参照ください。

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