しょくぶつ‐ホルモン【植物ホルモン】
植物ホルモン
植物ホルモン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/08 17:21 UTC 版)
植物ホルモン(しょくぶつホルモン)とは、植物自身が作り出し、低濃度で自身の生理活性・情報伝達を調節する機能を有する物質で、植物に普遍的に存在し、その化学的本体と生理作用とが明らかにされた物質のことである[1][2]。シロイヌナズナなどのモデル生物での実験により研究が進んだこともあり、高等植物(裸子植物と被子植物)に特有のものと思われがちであるが、シダ植物に普遍的に存在する造精器誘導物質であるアンセリディオゲン (antheridiogen) や、シダ植物・コケ植物における既知のホルモンの生理活性も知られている[3]。動物におけるホルモンとは異なり、分泌器官や標的器官が明確ではなく、また輸送のメカニズムも共通していない[1]。
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- ^ a b c d e 小柴恭一、神谷勇治ほか『新しい植物ホルモンの科学』講談社、2010年、第2。ISBN 978-4-06-153446-9。
- ^ a b 福田裕穂、町田康則、神谷勇治、服部束穂『植物ホルモンのシグナル伝達』秀潤社〈細胞工学別冊〉、2004年、新。ISBN 4-87962-274-5。
- ^ 室伏 旭 (1985). “植物ホルモンとバイオサイエンス”. 有機合成化学協会誌 43 (11): 991-1002. doi:10.5059/yukigoseikyokaishi.43.991.
- ^ Xie X, Yoneyama K, Yoneyama K (April 2010). “The Strigolactone Story”. Annual Review of Phytopathology 48: 93-117. doi:10.1146/annurev-phyto-073009-114453. PMID 20687831 .
- ^ 小柴恭一・神谷勇治編『新しい植物ホルモンの科学』講談社、2010年、第2版。ISBN 978-4-06-153446-9。のp.171において、『「植物ホルモン」一般の定義に当てはまらないため,「花成ホルモン」という名称は好ましくない.本書では,「花成ホルモン」の代わりに「フロリゲン」の名称を用いる』と荒木は述べている。
- ^ Gehring, C. A. (1999). “Natriuretic peptides—a new class of plant hormone?”. Ann. Bot. 83: 329-334. doi:10.1006/anbo.1998.0834 .
- 1 植物ホルモンとは
- 2 植物ホルモンの概要
- 3 参考文献
「植物ホルモン」の例文・使い方・用例・文例
- 根の生成とつぼみの成長を促進する植物ホルモン
- 真菌から分離される植物ホルモン
- 細胞分裂を促進して、葉の老齢を遅らせる植物ホルモンのクラスの総称
- 茎や根の伸長を促す植物ホルモン
- 茎や根の伸長を促す人工の植物ホルモン
- 花成ホルモンという植物ホルモン
- プラシノステロイドという,植物ホルモンを統制する物質
- プラシノライドという植物の生長,とくに初期生長の促進効果をもつ植物ホルモン
- アブシジン酸という植物ホルモン
- サイトカイニンという,植物ホルモン
- フロリーゲンという植物ホルモン
- ジベレリンという,植物の生長促進効果をもつ植物ホルモン
- 植物ホルモンという化学物質
植物ホルモンと同じ種類の言葉
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