かん‐き〔クワン‐〕【歓喜】
かん‐ぎ〔クワン‐〕【歓喜】
歓喜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 08:23 UTC 版)
「ツァボの人食いライオン」の記事における「歓喜」の解説
銃声を耳にしたキャンプの労働者たちは、全員パターソンの一行のところまでやってきた。2頭目のライオンがパターソンによって倒されたことを知った彼らは大いに喜んだが、同時にたくさんの仲間が殺された恨みも募っていたため、死骸を八つ裂きにしようとするのをやっとの思いで押しとどめねばならなかった。 労働者たちや現地人の歓呼の中で、パターソンはライオンを自分のボマまで運搬させた。ライオンには6個以上の弾痕があり、背中には10日以上前にパターソンが撃ち込んだ散弾が肉の中まで浅く入り込んでいた。全長は2メートル85センチで高さは1メートル19センチを測ったが、このライオンも最初の1頭と同様にボマのイバラに引っかかるなどして毛皮のあちこちに深い傷がついていた。 2頭目のライオンの死の知らせも、間もなく各地に広まった。現地人が各地から汽車でやってきて、戦利品となったライオンと「悪魔殺し」の英雄となったパターソンを見に訪れた。パターソンにとって何よりも嬉しかったのは、ツァボから逃亡していた労働者たちが一斉に戻ってきてくれたことであった。工事は再び始まり、二度とライオンの被害に遭うこともなかった。 2頭のライオンを倒したのち、労働者たちのパターソンに対する態度は一変していた。以前はパターソンを殺したいとたくらんでいた彼らは、その代わりに「英雄」として深い尊敬と感謝の念を表すまでになっていた。彼らはそのしるしとしてパターソンに美しい銀杯を贈り、パターソンが受けた試練と苦闘の末に勝ち取った勝利についてやや古風で荘重な筆致で称賛したヒンズー語の長編詩を添えた。パターソンは大いに喜んで、彼らの好意を受け取った。 銀杯には、1899年1月30日の日付で次のような賛辞が刻み込まれていた。 閣下、私たち作業監督、計時係、作業員は、あなたが自分の生命の大きい危険を冒してまで、勇敢に人食いライオン二頭を殺してくださったことに対し、私たちの感謝のしるしとして、この杯をあなたに贈ります。(中略)これを贈るにあたって、私たちはあなたの長寿と幸福と繁栄を祈ります。 — パターソン、pp.307-312.
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