比例代表制
比例代表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 02:50 UTC 版)
比例代表は、意見集約を出来るだけ抑え、元の集団の意見の相違による勢力比を出来るだけ再現できる、より小さな集団を構成する方法の総称である。各々の有権者に一人の当選者を対応させると、当選者一人当りの有権者数が出来るだけ等しく、かつ、各々の有権者に対応する当選者がその有権者の最も支持する立候補者に近付くように、当選者の集団を構成する。直接民主主義の代替を担う議会を作る時などに使われる。比例代表制や大選挙区制(単記移譲式投票)およびランツゲマインデなどが当てはまる。特にランツゲマインデは、議席獲得者当たり有権者数が一人なので議員と有権者が 1対1対応しており、集約による意見の切り捨てが一切生じない究極の比例代表制である。一般に、比例代表を用いて議会を構成すると、対等な小党乱立になり、連立をめぐる離合集散で政治的混乱を招く場合もあると言われている。 実際、比例代表は、一定数の支持者さえ確保すればどんな小政党でも議席を得る。選挙方法によっては、全国区制のように政党の概念を持たないものすらあり、議員を大政党に集約する力はない。元々、意見集約を出来るだけ抑えるのが、比例代表の役目である。とは言え、現実には過度の小党分立を防ぐために、「阻止条項」と呼ばれる、一定以上の得票率を上回らないと議席を配分されない制度を採用している国がある。 しかし、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}政府を選挙民が直接選ぶ制度(大統領制)を運用し続ける国が少なくないことを考えると、小党乱立でも政治的混乱は防げることが分かる。なぜなら、選挙民の集合は小党乱立の極限状態だからである。[要出典]政治的混乱を防ぐには、議会の決議できる選択肢から、「否決」などの、代替となる最高意思を示さないものを除けばいい。ヴァイマル憲法の反省を生かしたボン基本法では、議会が政府・首相を不信任するためには、代替となる首相の選出を議会は完了していなければならない。 選択肢から「否決」などを省き、代替となる最高意思全てを立候補させた多数代表の方法で議決すれば、小党乱立による政治的混乱を防ぐことができる。しかし、議決方法は選挙方法より信頼性・慣習が重要視されている場合が多いので、議決方法を二者択一から変更するより、選挙方法を変更して比例代表の性質を歪める方が選ばれることが多い。
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比例代表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 17:47 UTC 版)
ゲイリー・コックスらによれば、単記非移譲式投票は、有権者の支持に関する情報を各党がかなり正確に把握し、有権者の支持の程度に従って候補者を擁立するとき、理論的には比例代表制(ドント式)と同じ結果になる。また、当選枠の数をMとすると、候補者aは得票数の 1 M + 1 {\displaystyle {\tfrac {1}{M+1}}} (ドループ基数)以上を獲得すれば当選が保証される。なぜなら、得票数で上位(M+1)番目以降の候補者は、候補者aよりも多くの票を得ることができないからである。 しかし、各党が自党の力量に比例した当選者数を得ることは非常に難しい。なぜなら、自党と他党の力量と、他党の候補者擁立数の動向を正確に判断したうえで、自党が擁立する候補者数を決めなければならないからである(戦略擁立)。たとえば擁立する候補者が多すぎると、自党支持者からの票が分散(票割れ、Split vote)し、各候補者の得票数が他党の候補者の得票数を下回ってしまうことで、結果的に共倒れになる恐れがある。逆に擁立する候補者数が少なすぎると、候補者が過剰に得票した分は無駄票(広義の死票)となり、自党への支持に比べて獲得議席数が少なくなってしまう。さらに、たとえ適正な人数の候補者を擁立できたとしても、自党支持者からの得票を候補者間で偏りなく分散(票割り)させないと、政党単位での得票数に比べて獲得議席数が少なくなってしまう恐れがある(上記の例のA党)。 但し有権者が戦略投票を行えば、過剰な候補者は得票数0%の実質不出馬状態になり、かつ、均等な票割りがされた状態に収斂していく。この場合、政党側が過剰に候補者を擁立したり、他党に自党と類似した候補を立てられても、票割れが抑えられ、各党が自党の力量に比例した当選者数を得る。ちなみに、候補者数を絞りすぎた政党がある場合は、「有権者」側では修正出来ない。しかし、投票権だけでなく立候補権もある「主権者」であれば、その政党に類似する無所属候補を候補者を絞りすぎた政党に補充することが出来る。多くの場合、有権者の殆どは立候補権ももっているので、候補者不足は問題にならない。つまり、単記非移譲式投票で比例代表の性質が破れるには、政党側の戦略擁立失敗だけでは十分ではなく、有権者側の戦略投票失敗も必要となる。 なお、単記非移譲式投票は、選挙区の大きさ(当選枠の数)が大きくなるにしたがって、より比例的な選挙結果をもたらす。
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比例代表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 10:03 UTC 版)
第25回参議院議員通常選挙(非拘束名簿式(特定枠設置)) 任期6年:2019年(令和元年)7月27日 - 2025年(令和7年)7月28日(「第25回参議院議員通常選挙」参照) 特定枠設置を第25回から導入。政党内で決めた者(複数の場合は順位付けがされる)は、個人名の得票に関係なく、政党が獲得した議席数に応じて優先的に当選人となる。 第24回参議院議員通常選挙(非拘束名簿式) 任期6年:2016年(平成28年)7月26日 - 2022年(令和4年)7月25日(「第24回参議院議員通常選挙」参照) 氏名党派名当選回数備考福島瑞穂 社会民主党 4 比例代表 浜田昌良 公明党 3 比例代表 田村智子 共産党 2 比例代表
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「比例代表」の例文・使い方・用例・文例
- 比例代表制.
- 比例代表制が増加する傾向
- 比例代表制の原則に基づく
- 拘束名簿式比例代表制という選挙方式
- ドント方式という,比例代表制の得票数配分方式
- 小選挙区比例代表制という選挙制度
- 名簿による比例代表制の当選者決定方式
- 選挙において,単純拘束名簿式という,比例代表制の当選者決定方式
- 選挙において,ドント式という,比例代表制の議席配分方式
- 比例代表制という選挙制度
- 480議席のうち300議席が小選挙区で,180議席が比例代表で選ばれる。
- 郵政改革法案の反対者によって結成された2つの新党を含む8つの政党・政治団体が比例代表の名簿に候補者をあげている。
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