法令上の「国務大臣」の概説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 15:36 UTC 版)
「国務大臣」の記事における「法令上の「国務大臣」の概説」の解説
法令上の「国務大臣」は、広義には内閣総理大臣を含む閣僚すべてを指し、狭義には内閣総理大臣以外の閣僚をいう。さらに狭義として、事項に述べるように、主管官庁を持つ行政大臣に対しての無任所大臣等を指す解釈もある。 そして、広義の意味で「国務大臣」の語が用いられている例としては、日本国憲法第63条や日本国憲法第66条第1項および同条第2項などがある。これらの条文では「内閣総理大臣その他の国務大臣」と表現されており、「国務大臣」の概念が内閣総理大臣たる国務大臣とその他の国務大臣の双方を含む意味で用いられている。 狭義の意味で「国務大臣」の語が用いられている例としては、日本国憲法第68条第1項や同条第2項などがある。たとえば日本国憲法第68条第1項前段は「内閣総理大臣は、国務大臣を任命する」と規定しているが、内閣総理大臣はそもそも国会の指名に基づいて天皇により任命されるため(日本国憲法第6条第1項)、日本国憲法第68条第1項前段の「国務大臣」には内閣総理大臣は含まれないことになる。 なお、内閣法第2条第2項で、「国務大臣の数は、14人以内とする。ただし、特別に必要がある場合においては、3人を限度にその数を増加し、17人以内とすることができる」とされるが、後述の通り、特別法により増員されることもある。また、内閣法第3条第2項は「行政事務を分担管理しない大臣の存することを妨げるものではない」として無任所大臣を置くことを認めているが、主任の大臣ではない国務大臣には法律上の正式な呼称がない(詳細については無任所大臣の項目の「新憲法下における『無任所国務大臣』」の節を参照のこと)。そのため、内閣の構成員の一覧表などでは、主任の大臣以外の国務大臣については単に「国務大臣」となっている場合がある。
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