環境問題についての見方への批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 05:26 UTC 版)
「マイケル・クライトン」の記事における「環境問題についての見方への批判」の解説
晩年の作品『恐怖の存在』(上下巻)では、近年の“過剰な環境保護ブーム”を「環境保護利権」などが煽っている「危険な疑似科学」であるとして批判した。するとそれまで“権力や科学文明の暴走に警鐘を鳴らす作家”としてクライトンを評価していた読者、団体、メディアの多くが一斉に、“クライトンは右派に転向した”と非難の声を浴びせたという。例えば気象学者のジェフリー・マスターズ は『恐怖の存在』について、この本は地球温暖化について間違った説明をしていると書いている。 また、クライトンは南極の気温が1986年から2000年にかけて下がっているとしているが、その出典となったのはピーター・ドランが『ネイチャー』誌2002年1月号に発表した論文である。ドランは2006年7月27日の『ニューヨーク・タイムズ』にて、「マイケル・クライトンは小説『恐怖の存在』で地球温暖化への反証として我々の成果を間違った形で使っている」と述べている。アル・ゴアは2007年3月、「地球は温暖化している (has a fever)。もしあなたの赤ん坊に熱があったら医者に行くだろう。……医者が処置が必要だと言っているのに、『そんなことは問題じゃないというSF小説を読んだから、結構です』とは言わないだろう」と述べた。これは一般に『恐怖の存在』を指した発言と見られている。
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