甲子待
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/20 07:21 UTC 版)
十干と十二支それぞれの最初である甲と子を組み合わせた甲子の日に行う講行事を甲子待といい、略して子待(ねまち)ともいう。干支のはじまりの日であることから特に縁起が良いとされる。 甲子待では大黒天を祀る。大黒天は大国主と習合しており、野火で焼き殺されそうになった大国主を鼠が助けたという『古事記』の逸話から、子(鼠)は大黒天の使いとされた。甲子待の日には大黒天の掛軸を掛け、大豆、黒豆、二股大根などを供えた。子の刻(深夜0時を中心とする約2時間)になるまで寝ずに起きていたという例もある。一年に6回ある甲子日のうち、旧11月の甲子日を特に重んじることがある一方で、新年最初の甲子日を初甲子と称して祭りを行う寺社もある。 室町時代の京都において甲子待が行われていたことが中世の公家の日記によって知られている。山科言継の日記『言継卿記』には、「禁裏御甲子待之間、暮々参内」、「自禁裏夕方甲子待可祗候之由被仰下」などの記述が見られる。
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