硫酸イオン
硫酸イオン(SO42-)
硫酸塩
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硫酸塩(りゅうさんえん、英: sulfate, sulphate)とは、硫酸イオン(りゅうさんイオン sulfate; SO42-)を含む無機化合物の総称である。
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- ^ グリーンウッド, ノーマン; アーンショウ, アラン (1997). Chemistry of the Elements (英語) (2nd ed.). バターワース=ハイネマン. ISBN 978-0-08-037941-8。
- ^ 硫酸水素塩を重硫酸塩と呼ぶのは誤称(『岩波理化学辞典』)。
- ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、116頁。ISBN 4-8181-8401-2。
硫酸イオン
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硫酸イオン(りゅうさんいおん、sulfate, SO2−4)は主に硫酸およびその化合物の電離、分解などによって生成する2価の陰イオンで硫酸塩結晶中にも存在する、硫黄化合物である。 正四面体型構造で、硫酸ヒドラジン(N₂H₆SO₄)結晶中のS-O結合距離は149pmであり、単結合と二重結合の中間的な長さに相当する。このS-O間の共有結合に関しては、当初はs、p軌道に加えd軌道も混じった混成であるという意見や(これはd軌道のエネルギーの高さから、SF6の場合と同様早期に否定的な意見が出ている)、酸素原子上の非共有電子対のバックドネーション的な効果が提唱されていたものの、実験と理論の両面からの検討により単結合と捉えるのが妥当であることが判明した。なお単なる単結合より結合距離が短い点に関しては、酸素原子と硫黄原子上にそれぞれ−1.5と+4価程度の電荷が存在すること、共有結合そのものも分極が強く電荷にかなりの偏りがあることにより、S-O間に共有結合に加えクーロン力(イオン結合的な力)が働いているためである。 硫酸は強い酸化剤となるため、イオン化傾向の低い金属などにも作用し、硫酸イオンを含む多くの金属の化合物を作る。硫酸イオンより酸素原子が1つ少ないイオン (SO2−3) は亜硫酸イオンと呼ばれる。 金属イオンに対する配位結合は弱いほうであるが、コバルト(III)イオンなどに対してはスルファト錯体(sulfato)を形成する。 [ C o ( N H 3 ) 5 ( H 2 O ) ] 3 + + S O 4 2 − ⇌ [ C o ( S O 4 ) ( N H 3 ) 5 ] + + H 2 O {\displaystyle {\rm {[Co(NH_{3})_{5}(H_{2}O)]^{3+}+SO_{4}^{2-}\ \rightleftharpoons \ [Co(SO_{4})(NH_{3})_{5}]^{+}+H_{2}O}}} 海水中にもかなり多量に溶存し、その濃度は2.8 g dm−3、0.029 mol dm−3と陰イオンとしては塩化物イオンに次いで多量に存在する。
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