第三次オンラインシステム( - 1980年代)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 08:35 UTC 版)
「勘定系システム」の記事における「第三次オンラインシステム( - 1980年代)」の解説
名寄せや、世帯把握のために、顧客情報ファイル (CIF : Customers' Information Files) をベースとした顧客属性管理などが強化され、オンラインシステムの展開が、単なる業務の合理化・省力化の方向から、営業支援システムとしての側面が強くなった。また、現金自動支払機 (CD) の普及が始まり、通帳の磁気テープ貼付、キャッシュカードの発行、店頭自動機の展開など、オンラインシステムが商品サービスの内容や展開に不可欠な存在になった。尚、名寄せに伴う“家族カード”の一部顧客層への普及ならびに、各種提携機関からのオフライン(磁気テープでの受け渡しが主流であった)データによる引き落とし、ATMによる他行からの振込処理の増大(ATM稼働時間の延長)、度重なる銀行合併に伴う勘定元帳の統合・移行の必要性、あるいは給与の口座振込化の増大(現金払いで支給する企業も当時は多かった)などの社会的な背景もあり、“元帳DBに対する排他制御の確実性ないしは例外的な排他運用(オフライン引落しをどのタイミングで与信し、元帳反映させるかなど)”がクローズアップされた。中には一部行にて、システムテスト項目の不足に起因すると思われるバグにより、口座残高に関わる運用不備が社会問題化した。 第三次オンラインシステムでは、それまでシステム化の進行が遅かった相互銀行(現在の第二地方銀行)や、信用金庫などの中小銀行にも波及した。都市銀行や地方銀行の多くは、独自にシステム開発を進めたが、中小銀行ではベンダーや他銀行との共同開発で展開したケースが多く、現在のアウトソーシング化への布石となった。
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