複製前複合体の再組み立ての防止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 07:27 UTC 版)
「複製前複合体」の記事における「複製前複合体の再組み立ての防止」の解説
各細胞周期の間、ゲノムは1度だけ完全に複製されることが重要である。M期の終盤からG1期の初期にかけてのpre-RCの形成はゲノムの複製に必要であるが、ゲノムが複製された後は次の細胞周期までに再び形成されるようなことがあってはならない。出芽酵母では、G1期の終盤、S期、G2期におけるpre-RCの形成は、CDKがリン酸化によってMCM2–7とCdt1を核から排除し、Cdc6をプロテアソームによる分解の標的とし、ORC1–6をクロマチンから解離させることによって防がれている。分裂酵母における再複製(英語版)の防止機構は少し異なり、Cdt1は核から排除されるだけではなく、プロテアソームによって分解される。Cdt1のタンパク質分解は線虫Caenorhabditis elegans、キイロショウジョウバエDrosophila melanogaster、アフリカツメガエル、哺乳類を含む高等真核生物でも共通している。後生動物には、再複製を防ぐ第四の機構が存在する。S期とG2期の間、ジェミニンがCdt1に結合し、Cdt1によるMCM2–7の複製起点へのローディングを阻害している。
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