観光船運航構想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 06:06 UTC 版)
平安神宮南側の一部区間では観光シーズンなどに小型の遊覧船が就航することがあったが、大津から京都までの全区間での運航はトンネル区間が多いことなどから実現されてこなかった。2010年の「疏水完成120周年」の目玉事業として、トンネル区間を含んだ遊覧船就航やインクライン復活が京都商工会議所を中心に検討されたが、記念事業での運航には至らなかった。 その後、2012年の大津市長選挙で越直美が疏水の観光船運航を公約に掲げて当選、京都市長の門川大作に観光船運航の検討を呼びかけ、2013年12月には両市長がボートに乗ってルートの視察を実施。2014年1月に門川市長は京都・大津両市役所や観光協会等のメンバーによる「 琵琶湖疏水クルーズ( 仮称 )検討プロジェクトチーム」を発足させ、3月にはプロジェクトチームがトンネルの視察を実施した。門川市長は5月24日に大津市で開かれたシンポジウムで、民間の協力も得た上で、安全性確認後、2015年度にも試験運航を実施する意向を示した。2014年8月、京都市上下水道局の検査の結果、トンネルは安全のための応急対策を講じなくても船が日常的に運航できる状態であると報じられた。 2015年1月、同年3月より試験運航を開始すると京都市や大津市が発表。2月に京都市が募集した試験運航の第1期の乗船者には定員の20倍以上の1万2千人の応募があり、3月27日に実際の運航が開始された(5月6日までの土日祝日に実施)。4月25日から5月6日までの第2期の募集に対しても、11.8倍の応募者があった。本格的な観光船運航に対しては、幅員の関係で通行できる船のサイズや量が限られるため、乗船料だけでは採算を取ることが困難であるとする意見もあったが、明治維新150年記念の観光振興も兼ねて、2018年に観光船が大津-蹴上間で運航された。運航状況については#舟運参照。
※この「観光船運航構想」の解説は、「琵琶湖疏水」の解説の一部です。
「観光船運航構想」を含む「琵琶湖疏水」の記事については、「琵琶湖疏水」の概要を参照ください。
- 観光船運航構想のページへのリンク