貼付(ちょうふ)剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 22:34 UTC 版)
一般に貼り薬もしくは湿布と呼ばれているもので、患部に貼って治療を行う。一般用医薬品では筋肉痛、肩凝り、打ち身、捻挫など筋肉の炎症を治療する目的のものが多いが、医療用では喘息など呼吸器疾患に用いるものもある。また、外用薬は次のように分類できる。 パップ剤 パップとはオランダ語で糊状の薬剤を貼り付けて治療を施す罨法のことで、ハップ剤とも呼ぶ。薬剤に水分を多く含み、肌への刺激は弱い一方で、厚みを伴い患部から剥がれやすいのでテープや包帯を併用する必要がある。 プラスター剤 プラスターとは硬膏のことで、パップ剤とは構造が異なり、脂溶性の高分子の基剤に成分を含んでおり、水分は含まれていない。このことから、主に温熱療法に用いられる。また、粘着力が強いので、大きさも親指大ぐらいからある。 テープ剤 プラスターより更に薄型の貼付剤。剥がれにくいものもある。医療用で用いられることが多く、吸収性に優れることから、フェルビナク製剤の貼り薬はテープ剤が主流である。 パッチ剤 極めて薄いシール状になった小型の薬剤。口腔、舌、皮膚の炎症部に貼付する。患部の治療だけでなく、患部を保護する目的もある。 これら貼付剤では、皮膚に直に貼付するものであるため、かぶれに注意する必要がある。また、入浴の30分前後には薬剤を剥がす必要がある。
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