遺伝子研究
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2005年に行われた遺伝子研究によると、多くのアルゼンチン人はアメリカ先住民の遺伝子と割合は少ないがアフリカ系の遺伝子を持っている。こちらの研究は1985年に始まった。ブエノスアイレス大学薬学部の科学チームは、ヨーロッパ系とアメリカ先住民系の遺伝子構成を調べる目的でアルゼンチンにあるPoliclinico Ferroviario Centralという病院の血液バンクで73875人のドナーから血液を分析した。そのサンプルを基にしたアルゼンチンの遺伝子地図が完成し、アルゼンチン人はヨーロッパ系遺伝子が81.47%~81.77%あり、アメリカ系遺伝子が18.23%~18.57%あるということが分かった。 もう1つの研究として、ブエノスアイレス大学のアルゼンチン人遺伝学者Daniel Corachが主導するアメリカ先住民の祖先に関するものがある。9つの州で320人によって行われたこの研究では56%の人たちが少なくとも1人以上のアメリカ先住民の祖先がいるという結果がでた。その研究はラプラタにあるブエノスアイレス大学で行われた。たとえ被験者の遺伝子がコーカサス系である可能性が高かったとしても、この遺伝子研究は再結合しないミトコンドリアDNAやY染色体でどこの国の遺伝子か特定するというだけの目的のものであり、例えば7人のヨーロッパ系曾祖父母とたった1人のアメリカ先住民系もしくはメスティーソの曾祖父母を持つ者も、先ほど述べた56%の中に入ってしまうということである。
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遺伝子研究
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一般に、遺伝子研究とは遺伝学、分子生物学、ゲノミクスなどの研究を指す。集団遺伝学や進化遺伝学は含めないことが多い。 遺伝子研究はメンデル・モーガンの古典遺伝学に始まった。古典遺伝学における遺伝子研究はメンデルの行なったような交雑実験と表現型の観察を中心とし、遺伝子は遺伝情報を担う粒子の概念として扱われた。 分子生物学黎明期では主に大腸菌やファージを用いて、DNAを直接扱う形質転換実験や、DNA塩基配列からの遺伝子発現機構の解析などが行われた。現在では様々なモデル生物に研究対象が拡大している。これは、遺伝子の実体がほとんど全生物において『DNAである』ことによる(DNAを扱えればいかなる生物でも分子生物学的実験は行なえる)。 突然変異の表現型から遺伝子機能を推定する正の遺伝学はマウスなどでは行いづらく、先に遺伝子を同定してから変異体を作成する逆遺伝学という手法が生まれた。逆遺伝学の先にゲノムプロジェクトがあり、さまざまな生物種で進行または終了している。ゲノムプロジェクトによって遺伝子の数を有限に規定することができる。 DNAの構造決定とゲノムプロジェクトは遺伝子研究にパラダイムシフトをもたらした。シーケンシング(塩基配列の解析)技術は2009年現在も飛躍的に進歩し続けており、高速かつ低コストにゲノム全体を網羅的に解析できるようになりつつある。単に塩基配列を知るというレベルではなく、個体差を比較したり、遺伝子の発現パターンをプロファイリングしたりといった、従来は困難と認識されてきた研究も現実的に可能となってきた。in vivoにおける遺伝子の機能、すなわち『遺伝子はどのように生物体で機能しているのか』という問いへの答えが明らかになりつつある。
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