鈴木八駛郎とは? わかりやすく解説

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鈴木八駛郎

鈴木八駛郎の俳句

うしろよりふと雪降れり一戸減る
からまつに雪しがみつき人は地に
きつねつき墓ふたまわりして帰る
きつねつき手をうち鳴らす墓の前
ここは生国鮭面と呼ぶ身内居る
さくらの木いつも日暮に父が立つ
ふろふきやふはふはと母来ていたり
わが齢八十八夜の手前かな
キツネ目の男野を焼き寝入りけり
一族忌胡桃焼く火に父母の見え
乾鮭しゃぶり氏神さまとつきあいぬ
唐辛子眼尻赤らめ村人いる
地の神は地べたにすわり独活を喰う
墓一つ居残り蜜柑一個かな
大雪の村に壊れる家暗し
大雪やすっぽり腹の中暮れる
太陽の壊れぬ前に向日葵蒔く
家や村壊れ雪降り止まぬなり
尼寺の裏にあつまる葱坊主
居残れる墓石に近き獨活ぬかぬ
山椒魚地獄を知らぬ貌でいる
強霜や馬がどすんと骨鳴らす
悪も念仏桜の闇を僧通る
族の葬独活強引に抜いて来る
母睡る空の深みに種蒔けり
水中の美貌の蛇や毛根の国
混浴にゆっくり入る桜桃忌
玄鳥ご飯の匂うわたしの家
花に酔う人のうしろの馬笑う
草臥れた蛇うろうろと隠れ墓
蕎麦の花ことばをさがす聖書より
藁を焼き葬りの飯を炊きにけり
血を継ぎて土地を継げないあかまんま
裏山は蟬ごと売られ父は亡し
豚嚔 逃げ癖のつく羽抜鶏
途中下車今日は帰らぬかたつむり
酒蔵を出てかげろうにつまずきぬ
野に昼月傷負う人ら混浴す
野火臭き人すれちがうわが在地
隠岐怒濤秩父狼馬十勝
青葉木菟母に逢うので村に居る
飛ぶ力残し蜉蝣寺泊り
飯盒に沢蟹入れて帰るなり
餅こがすこの日可笑しなことばかり
馬のふぐり蛍近づきすぐ戻る
馬刺喰い雪の深さに入りしかな
馬肉喰べ馬鹿馬鹿しいが老いるなり
馬臭き家壊さるる野は晩夏
骨灰を撒く山畑蕎麦の花盛り
鶏裂いて祭りの火を焚く十勝の家
 




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